米国防費:国防長官が削減計画を発表 5年間で6兆円圧縮
http://mainichi.jp/select/world/news/20110108k0000m030050000c.html

 【ワシントン古本陽荘】ゲーツ米国防長官は6日、国防総省で記者会見し、毎年増加している国防費の伸びを12会計年度(11年10月~12年9月)から5年間で780億ドル(約6兆5000億円)圧縮する削減計画を発表した。米軍のアフガニスタンでの戦闘活動が計画通り14年に終了することを前提に、陸軍と海兵隊の現役兵士を15会計年度以降、最大で4万7000人削減。01年の米同時多発テロ以降、膨張し続けてきた国防費の増加に歯止めをかける。

 兵士の大幅な削減は対テロ戦争が始まって以来初めてとなる。アフガンで治安権限の移譲が進むことが条件だが、陸軍で2万7000人、海兵隊で1万5000~2万人の兵士の削減を想定。ただ、実現した場合でも、ゲーツ長官が就任した4年前と比べ、兵力は約4万人増員された状態という。

 一方、装備の開発についても、海兵隊の水陸両用戦闘車両、陸軍の新地対空ミサイルシステムの開発の打ち切りを決定。また、主力戦闘機となるF35戦闘機については空軍、海軍仕様は計画を進める一方、垂直離着陸が可能な海兵隊仕様については、開発が難航していることから今後2年間で完成しない場合、開発を打ち切る方針を示した。

 初年度にあたる12会計年度では、当初想定から130億ドル減額した5530億ドル(戦費除く)を議会に要求する見通し。ゲーツ長官は「複雑で予測不可能な脅威に対応するための必要最小限のレベルの国防費を反映した計画」と語り、理解を求めた。

 ただ、実際に国防費を決定するのは連邦議会で、国防産業を地元に抱える議員らから反発の声が出るのは必至。ゲーツ長官自身が年内に辞任する意向を表明したこともあり、削減計画が実現するかは予断を許さない状況だ。

 えーと、まだ詳しい削減内容をあたってるわけではありませんけど、とりあえず日本の各社報道を見てる限り、在日米軍がどーこーなるって話ではなさそうですね。
 ついでに…と言うべきか、確か以前の超党派委員会で槍玉に挙げられてた、V-22オスプレイについては削減を逃れた模様。
 なお、この記事では触れられてませんけど、削減額のうち1000億ドルは別に軍備以外の支出に転用されるわけではなく、より重要度が高い(と、ゲーツ氏が考える)装備の開発や調達に用いられるようです。こう考えると、単純な削減ではなく重心を移したと考えるべきなのかもしれませんね。内容は以下の通り。

■米国防予算、5年で14兆円削減 兵力最大4.7万人縮小
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE2E5E2E39C8DE2E5E2E3E0E2E3E39C9CE2E2E2E2;at=ALL
 ただ、節減額のうち1000億ドルは重点分野に振り向ける。約700億ドルを「より優先度の高い」兵器の調達に充当。核兵器搭載可能な長距離爆撃機の開発やミサイル防衛、無人偵察機、戦艦の増強などに使う方針だ。対北朝鮮、イラン戦略などが背景にあるとみられる。また約300億ドルは医療や住宅などの経費に充てる計画。12会計年度の戦費を除く国防予算要求額は前年を上回る見通し。

 うー、この国内新聞の『戦艦』って書き方やめてくれないかな…アイオワ級の後継艦の建造か!?とかwktkしてしまうじゃないですか(ねーよ)
 冗談はおいておくとして、うーん、戦略爆撃機ですか…今時どうなんでしょうかね?
 JSF氏の話ですと、プラン通りに実現すれば無人極超音速戦略爆撃機になるらしいですが。どれだけ予算がかかるものやら…やはりJSF氏が予想するとおり、完成してもB-2の廉価版になってしまいそうなw

 まあそれは置いておくとしても、毎日の記事が結びで示しているとおり、現在の米民主党は議会での優勢を失い、なおかつゲーツ氏も本年中の降板が決まってるとあって、どこまで通るかは不明。ただ、合衆国としても財政に不安がある現状、すんなりとはいかないでしょうが、ある程度は通ってしまいそうな気もします。

 日本への影響は、もうちょっと詳しい情報集めないと何とも言えないかな…偏見ですけど、日本の左巻きの人達が鬼の首取ったように喜んでないところ見ると、彼らにとって都合のいい(=日米安保に負の影響がある)ような話は無いんじゃないかと思いますがw


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