ギックリ腰、いわゆる急性腰痛症の場合、
腰部の自発痛、動作痛のみの場合は、
筋肉の炎症に起因する「筋筋膜性腰痛」が多い。
下肢痛をともなえば、
さらに、急性の坐骨神経痛を発症しているといえる。
それが、20~30代の患者であり、
下肢痛とともに、下肢のシビレが強い場合は、
急性の腰椎椎間板ヘルニアを起因とすることもあるので、
こういった、特に「初診時」の状況の場合は、
あらかじめ、整形外科の診察をすすめることが必要といえる。
鍼灸治療の「守備範囲」とは異なる患者さんを、
必要以上に長く、鍼灸院にとどめることをせず、
医師の診察を仰ぐべき症状と判断した場合は、
すみやかに「病院」を指示することが、
患者さんとの、これからの「信頼関係」を築くこととなる。
そのためには、
多くの内科、整形外科などの症状の、
「専門知識」を少しでも習得しておくことが、
患者さんにとっても、
私たち鍼灸師にとっても、
とても大切なことと言えます。