さて、ガンダム鑑賞ラリーもいよいよ終盤になりました。
ついに宇宙でも連邦軍の大反抗作戦が開始されます。
目標はドズルが指揮をとる宇宙要塞ソロモン。

今回紹介の35話、36話は連邦軍のソロモン攻略戦を描いた話です。
かってない大規模な戦いの中で、ホワイトベースとガンダムはどう戦うのか?

第35話「ソロモン攻略戦」

サイド6を脱出したホワイトベースは、連邦軍第三艦隊と合流します。
艦隊司令官は、かってのルナ2基地司令のワッケイン。
第4話で登場した時は、ものわかりが悪く、愚鈍な連邦軍司令官の代表みたいな描き方をされていました。
しかし、今回は物腰も柔らかく、ブライトに会うなり、
「貴様もいっぱしの指揮官面になったな。」
と人が変わったようです。

って偉そうにお前が言うな!
ルナ2ではシャアの破壊工作にあってオタオタして、ブライトに尻を押されてやっと決断できるという体たらくを見せたくせに!

ホワイトベースを含む第三艦隊はソロモン攻略の先鋒、つまりはおとりになります。
その一方で、ティアンム提督の主力艦隊は迂回して対要塞兵器を布陣します。

ワッケインの命令は正面より突撃!
「冗談じゃねえよ。たったこれだけじゃ死にに行くようなもんじゃねえか!」
ビビるカイ。

遂に戦端が開かれます。
連邦軍の先鋒を務めるのはミサイルを腹に抱えたパブリク突撃艇。
$メランコリー徒然草

できればこんな機体には乗りたくないものです。
果敢に突撃してビーム撹乱幕を張りますが、対空砲火で次々に落とされます。

そしてモビルスーツ隊の発進。
連邦軍の主力は、ガンダムの量産型モビルスーツジムと、作業用ポッドにキャノン砲をくっつけただけの安モビルスーツ、その名もボール
$メランコリー徒然草
別名動く棺桶というイヤンなモビルスーツです。

双方犠牲をはらいながらの激戦が続きます。
「生か死か、それは終わってみなければわからない。確かなことは美しい輝きが一つ起こる度に、何人か、何百人かの命が確実に宇宙の塵となっていることである。」

ティアンム提督の主力艦隊に気付いたドズルは迎撃の艦隊を差し向けますが既に時遅し。
連邦軍の対要塞兵器ソーラシステムが発射されます。
大量の鏡を展開して、太陽の光を収束させるという単純な兵器ですが、威力は絶大です。
ソロモンは文字通り日あぶりにされます。
$メランコリー徒然草
「ソロモンが焼かれている!」
その威力に驚くアムロ。

主力艦隊もモビルスーツ隊を発進。
今までにないモビルスーツの大部隊で一気に戦いは終盤戦に向かいます。
$メランコリー徒然草

一方ドズルは妻のゼナと愛娘のミネバを脱出させます。
このことが新たなガンダム伝説に繋がっていくのですが、それはまた別の物語です。

第36話「恐怖!機動ビグ・ザム」

連邦軍のモビルスーツ隊はソロモンに取り付き、戦いは要塞内へと移っていきます。

そんな中、被弾して着艦するスレッガーのGファイター。
ミライは不安げな表情でブライトの方を窺います。
ブライトはにっこり笑ってあろうことか、戦闘中にミライと個人通信!
「水臭いぞ、ミライ。君のことを見守るぐらいはこの僕だってできるつもりだ」
「君の気持ちは分かっている。が、僕はいつまでも待っているよ。」


おいっ!戦闘中に愛の告白か?
そんなことしてる間にホワイトベースが沈んだらどうする気だ!

結局ミライはスレッガーのもとに。
スレッガーはミライの姿を見て、その気持ちを察します。
「死なないでください」
それ以上は女性から言わせないのが男スレッガーです。
「俺は少尉の好意を受けられるような人間じゃない。」
「俺にとっちゃ少尉は眩し過ぎるんだ。」
母の形見だという指環を取り出して、ミライに託すスレッガー。
爆発の衝撃でくっついたついでにキスを交わす二人
$メランコリー徒然草
どうみても死亡フラグビンビンに立ってます。
これ以降キスしたら死ぬってジンクスが確立されてしまいました。
そういえばこの場面アメトークでも名場面として取り上げられていました。

要塞内では激戦が繰り広げられていましたが、ドズル搭乗のビグ・ザムが出撃。
連邦もビルスーツの攻撃をものともせずに、巨大メガ粒子砲で連邦モビルスーツ隊を一掃します。
$メランコリー徒然草

ドズルはビグ・ザムで連邦主力艦隊に特攻をかけるとともに、脱出の信号を打ち上げます。
この時点でソロモンの陥落は決定的です。
「私の道連れに一人でも多く地獄に送り込んでやる」

連邦艦の長距離ビームをものともせず、艦隊に突入、メガ粒子砲斉射で連邦艦隊に大損害を与えます。
$メランコリー徒然草
ビグザムの破壊力に驚くアムロ
「あ、圧倒的だ」

「見たか。ビグ・ザム量産の暁には連邦などあっと言う間に叩いて見せるわ。」

しかし、これは負け惜しみにもならない言葉です。
ビグ・ザムを量産する力など既にジオンにはないからです。
そもそも、それだけの国力があるならば、最初から戦争などにはならなかったでしょう。
ジオンは太平洋戦争時の日本そのものです。
大和が量産できれば、瑞鶴が量産できれば、戦争には勝てたはず。
でも、そんなに戦艦や空母を量産して運用できる国力があれば、そもそも日本は戦争に踏み切る必要はなかったはず。

話を戻します。

スレッガーのGファイターはガンダムと合体してGアーマー形態でビグ・ザムに攻撃をかけます。
「こっちのビームがだめなら、ガンダムのビームライフル、そしてビームサーベルだ。いわば3重の武器があるなら、こっちがやられたって」
絶句するアムロに
「悲しいけど、これ戦争なのよね」
どこまでもカッコいいスレッガーです。

ビグ・ザムの下方から接近するGアーマーですが、ビグザムの爪に捕まってしまいます。
$メランコリー徒然草
「まだぁっ!」
最後の咆哮と共に虚空に散るスレッガー。

怒りのアムロはビームサーベルを抜き、ビグザムに斬りつけます。
機能を停止するビグザム。

ドズルは何と銃を構えコックピットの外へ。
「やらせはせん」
「ジオンの栄光、俺のプライド、やらせはせんぞ!」

$メランコリー徒然草

ガンダムに銃を乱射するドズル、アムロはその背後に鬼神の姿をみますが、その時ビグ・ザムが爆発、ドズルも宇宙の塵となります。

戦いは終わりました。
双方に深い傷跡を残して。

そして戦いは新たなる局面を迎えます。