【衝撃事件の核心】

 少年への愛情や執着を表す言葉「ショタコンプレックス(ショタコン、ショタ)」。インターネット上で少年画像、いわゆる“ショタ画像”専門サイトの存在が表面化している。利用者の大半は男性だ。公開が禁じられた過激なわいせつ画像を取り扱ったサイトも多く、5月には男児ポルノ画像の投稿者が警視庁に大量摘発された。男児が被害者となる児童ポルノは盲点だったとされ、警察当局は取り締まりを強化するが、業界関係者からは「マニアは増えており根絶は難しい」との声も。ショタを取り巻く現状を探った。(福田涼太郎)

 ■「コレクション自慢したかった」…浮かぶマニア心理

 「中1のころから年下の男の子に興味を持つようになった。携帯電話のサイトでショタ画像を集めたが、もっと欲しいと思って自分でサイトを開いた」

 男児ポルノサイトを運営したとして、5月12日に児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで書類送検された男子高校生(17)は、警視庁の取り調べで、サイト開設の理由をこう話した。

 《水着少年画像》《陸上少年画像》《制服少年画像》…

 サイトでは掲示板を9ジャンルに分割。閲覧はパスワード制だったにもかかわらず、いずれの掲示板も同じ趣味を持つマニアからの投稿画像ですぐに埋まっていった。少年が下半身を露出した画像、性交類似行為の画像など性的興奮を誘うものが多く、まさに男子高校生の望み通りとなった。

 ショタコンという言葉は1980年代に登場。人気アニメ「鉄人28号」の主人公の少年、金田正太郎の名前から取られたとする説が有力だ。

 より多くのショタ画像を集めたかったと供述している男子高校生が開設した掲示板には、画像がズラリと並ぶ。マニア同士の品評の言葉はほとんどなかったが、男子高校生は「みんなに仲間意識を感じた」という。

 警視庁少年育成課などは、同サイトに男児ポルノを投稿した全国の41人を確認。うち33人は摘発済みで、残る8人も立件する方針だ。

 摘発された投稿者からは「自分のコレクションを自慢したかった」「仲間に見てほしかった」との声が多く、中には「画像を張ってくれた他の投稿者に対するお礼の意味で張った」との供述もあった。

 男児ポルノ関連の摘発は今年に入ってから相次いでおり、警視庁幹部は「これまで男児ポルノは放置状態だった。男児被害も多いということに気付いた」と対策に乗り出している。

 ショタの動きが表面化してきた背景について、児童ポルノ根絶を訴えている日本ユニセフ協会は「以前と違い、ネットを通じてすぐに『自分と同じ趣味の人がたくさんいる』ということが分かるようになり、趣味を正当化できるようになった」と分析する。

 ■男児の方がきれい?…「女の子は怖い」でショタに向かう?

 ところで摘発された投稿者たちは、どのような経緯で“趣味”に目覚め、男児ポルノサイトを訪れるようになったのだろうか。

 「中学生のころに男の子のエッチなコミック雑誌を見て興味を持った。ネットに本物の画像があることを知ってハマっていった」(男子大学生20歳)

 「アルバイトで小さい男の子に接して興味を持ち、裸の画像を集め出した」(保育所のアルバイト経験を持つフリーターの男31歳)

 男児の体を触るなどしたとして、過去に強制わいせつ罪で実刑判決を受けた無職の男(35)は、「23歳のときに男児の体を触ったり、男児に体を触らせたりしてショタコンと自覚した。現実社会での衝動を抑えるためにネットでのポルノ画像の閲覧に走った」と苦しい胸の内を語っている。

 ショタコンは圧倒的に男性が多いとみられるが、摘発された中で“紅一点”の女子短大生(19)は「大人よりも小学生から中学生の男性の裸の方がきれい。芸術性を感じる」と独自の世界観を披瀝(ひれき)した。

 「これまで女性に安らぎを求めようとした男性の性的嗜好(しこう)が無垢(むく)な少女に向かうことはあった。だが、近年は大人顔負けの言動をする少女が多くなり、『女の子でも怖い』というイメージを持った者が少年に走るようになったのでは」

 ショタコンの心理について、風俗ライターの村上行夫氏はこう解説する。

 少年に興味を持つようになった具体的な理由は人それぞれのようだが、ショタサイトが彼らの「つなぎ役」となっていたのは明らかだ。

 ■投稿画像が過激化…ショタサイト数は1万も?

 80年代に登場したショタコンという言葉だが、村上氏によると、ショタサイトの誕生は平成12年ごろ。その存在を知っていたのは一部マニアのみで、「当初は裸の小さい男の子が万歳している画像など、一般の人でもそれほど嫌悪を感じないものが多かった」(村上氏)という。

 やがて、内容の過激さがエスカレートしていた米国の児童ポルノ事情に追随するように、国内でも過激化。ネット利用者の増加も後押しし、マニアたちは自己満足や称賛の声を求め、より美少年で、より過激な画像を競うようにしてサイト上に張り付けるようになったという。

 さらに最近は、いくつものショタサイトへ誘導し、アクセスを簡単にするランキングサイトも出現。マニアたちがショタサイト間を行き来しやすくなり、男児ポルノ画像の流通に拍車をかけているのが現状だ。

 女児ポルノサイトが拡大した経緯と同じ流れをたどっているとみられる。村上氏は「いまやショタサイトの数は、10年前の約10倍となる1万サイトくらいはある」と話す。

 ■国際社会からの批判集中…「児童ポルノ大国」ニッポンの行く末は?

 現在、個人が趣味で児童ポルノを持つ「単純所持」を規制していないのは、主要8カ国(G8)では日本とロシアのみだ。

 中井洽国家公安委員長は「児童ポルノは世界の恥」として、単純所持禁止について早期の法制化を目指す考えを示している。だが、他人から勝手に送り付けられるケースなど、「自分が意図しないで児童ポルノを所持し、取り締まり対象となってしまう恐れがある」といった意見もあり、なかなか議論が進んでいない。

 児童ポルノ対策が遅れているため国際社会からの批判が集中しており、日本ユニセフ協会も「日本の児童ポルノサイトに世界中のコレクターがアクセスしている」と非難する。

 現段階の対応策として、利用者が違法サイトを閲覧しようとする際、利用者の同意を得ることなく業者が接続を強制遮断できる「ブロッキング」の制度化が決まっており、今年度内にも導入される見通しだ。

 ただ、警視庁幹部は「ある程度は有効だが、ファイル交換ソフトを使った児童ポルノのやり取りにはまったく効果がない」と弱点を指摘。欧米と同様に単純所持を禁止し、「禁制品扱いにしなければ減らない」と漏らす。

 日本ユニセフ協会も「単純所持を禁じないと根絶の話は見えてこない」と指摘。その上で、活発化している男児ポルノサイトについては、「今後はあえて『男児ポルノ』という文言も使って対策強化を訴えかけたい」と、見落とされがちな男児被害について意識付けを行う構えだ。

 「人間の性的嗜好は一生続き、逮捕されたからといって治るものではない。マニア自体が増えているから根絶は難しいのではないか」(業界関係者)との声も上がる中、警察当局とマニアのイタチごっこはまだまだ続きそうだ。

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