介護・シーティング | 隼人のブログ

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さてシーティングと言う言葉をご存知でしょうか。

「座る」ということを考える概念といいますか。


またADL論番外編ですね。笑


座ることの重要性は何回か触れましたが、いざ座るとなると色々不備があったりします。



日本の寝たきりは寝かせきりだ、と言われてきました。
そこで離床の運動が広まると今度は座らせきりの弊害、という言葉がでてきました。

介護保険制度施行以後、さまざまな調整が可能なモジュラー型車いすが広く使われるようになり、「車いすシーティング」という言葉がでてきました。

しかし、この車いすが介護の場面で適切に調整されているかといえば、決してそうではありません?

現に僕も座ることの重要性はわかっていても、座位姿勢については知識不足だと思います。

ADLに応じた座位姿勢とはどういうものか、これを考えることで介護の質、つまりQOLを高めることに繋がると思っています。



ここまで書いてみましたが僕も勉強中でして、すべてを書くとADL論より長くなってしまいそうなので簡単にいくつかにまとめます。


簡単に座位には二つの種類があります。

まず一つは「能動座位」。

食事を摂ったりなにか作業したり、自分から動く際にとる姿勢のことをいいます。

基本は重心が前に出る姿勢ですね。

食事でも嚥下をしやすくする為に口腔内を少し下向きにしたり、排泄では腹圧をかけるために前屈みの姿勢が必要になります。


もう一つは「安楽座位」。

くつろいだりする姿勢ですね。

要介護高齢者の日常生活の中で、安楽座位はどのような場面で必要か。

例えば、食後ののんびりとした時間、長時間座って過ごすときや、ベッド上の臥位だけでなく、少しの時間でも離床を促す場合など。




僕が働いている所でリクライニングの車椅子に座っている方がいるのですが、座位姿勢が上手くとれなくよく傾いてしまいます。

その方は、腰が痛い、眠たい、助けて、などの訴えが多い方なのですが、座位姿勢を整えると、訴えが極端に少なくなってきました。

まあ一概に座位姿勢を整えたからだとは言えませんが、痛みの訴えは減っていますね。

また、よく耳にする「立ち上がり行為」というもの。

立ち上がるのの何が悪いのか、と思いますが、これも座位姿勢の改善によって減っていくこともあります。

「能動座位」と「安楽座位」。

この二つを軸に、それぞれの方にあった座位姿勢を導きだすことが、シーティングの第一歩なんだと思います。