遠出のこと。
以前も書いたかもしれないが、本年度は所属の“幹事”を拝命。
そんな私のプロデュースする、関東方面一泊の旅。
前日になって急遽キャンセルが出るあたり、先行きの苦労を暗示している。すんなり終わらせるものか、と。


まずは鎌倉へ。
飛行機で羽田。陸路に乗り替え、昼食は鎌倉を通り過ぎて江ノ島近く(腰越)まで行く。
一応課員のリクエストに応える格好で、“しらす”を食べに、と云う訳。
しかしながら1月から3月までの期間しらすは禁猟とかで、本当に食べたかった“生”しらすはお預け。
それでも、期待度がそれ程でなかったことに比しては、しらす丼は結構美味しかった。
青葉、錦糸玉子、海苔、大根おろし(そして釜揚げしらす)など、素材は物凄くシンプルなのだけれども、それらの均整がとれている。
いつか生しらすも味わいたいものだ。


昼食後はベタベタの鎌倉観光。
大仏→建長寺→鶴岡八幡といった具合。


釈迦牟尼は、実は美“男”ではないらしい。(仏さんに性別は無いとか何とか、もっと凄い細かいコト言うと、釈迦如来ではなく鎌倉のは阿弥陀如来だとか。)
ちなみに大仏の“中(胎内)”に入る時は20円かかる、と。


建長寺には「釈迦苦行像」が祀られていた。
仏さんはどっちかというとふくよかなイメージがあるが、この像は異形。
何でも愛知万博の時パキスタン館に展示されていたものが寄贈されたとか。さすがに写真に撮れなかった。


鶴岡八幡では既に染井吉野が花をつけていた。今年はつくづく異常気象だ。


このあとは土産購入タイム…ということで、幹事権限でいきなり路地の奥の奥にあるお菓子屋さんへ行く。
月変わりで多彩なお菓子を作るという鎌倉の名店。
予約しなければ購入できないとかいうので自分だけはちゃっかり前日に予約を入れていたのだが、結局同行していた方々もみんなして購入。願わくば、ゆっくりと味わってほしいものだ。


その後は定番「鳩サブレ」の本店等にも寄りつつ、宿をとった横浜へ引き上げる。少し雨が降り出した。


横浜のホテルに着く頃には冷たい雨がしとしとと降り注いでいた

幹事最後の力を振り絞り、中華街へと向かう。


ディナーは音に聞く横浜中華街。
昼食のしらすと異なり、夕食は旅行業者任せ。
そんなところと提携しているような店…というので幹事である自分からしてそれほど期待してもいなかったのだが、ここでは好い意味で期待を裏切られた格好になった。
中華街といっても全く期待外れとなるようなお店も多い中で、今回のお店は味つけもそれ程しつこくなく、それぞれ素材の良さが巧く活かされていた。同行者からも概ね良い評価を頂き、幹事、面目躍如といったところか。
でも日本酒が呑めないのは、とても辛い。紹興酒はどうしても好きになれない。


食事を終えた後は、小雨の中華街を散策。
今日は“春節”の前夜だったそうだが、天気のせいかそのムードは伝わってこない。
ブラブラと関帝廟、媽祖廟を廻る。

関帝廟

関帝廟では線香まであげてしまった。そして跪いてお祈り。たまにはこう云うのもいいだろう。今年は初詣にも行っていないし。


同行者達はこのあたりで宿に帰ると言い出す。
だがここからが私の時間だ。
同僚達をまいた自分が向かったのは、“Windjammer Jazz Cocktail Lounge”
Windjammer

自分がまだ学生だった頃、研究室の先輩に教えてもらったカクテル“Jack Tar”
そのカクテル発祥のバーということで、一度訪れたかったのだ。


果たして訪れたウィンドジャマー。
店内はジャズの生演奏が流れ、否が応にも気持ちは昂ぶる。迷わずジャックターを注文。


ジャックターのレシピは、ラム:30ml、サザンカンフォート25ml、そしてライムジュースを25ml。
材料をシェイクして、クラッシュドアイスを詰めたロックグラスに注ぐ。
ラムはゴールドかホワイトか、またライムジュースはフレッシュかコンクか、などいろいろあるようだが、自分が目の前で確認したのは、ロンリコのホワイトと、明○屋のライム。
Jack Tar

予想通り少し甘く感じられなくもないが、スッキリとして口当たりが良い。
しばし“本場”の味に酔いしれる。


週末ということもあったのかどうなのか、お店はとても忙しそう。
あれだけの人間を店に入れていながら(カウンター席約7人、テーブル席約20~30人くらい?)、シェイカーを振るのはたった一人。なんかもうこっちが注文するのを躊躇してしまう。
それでも少し落ち着いた頃に、もう一杯だけ注文。
「ターキーと、タンカレーを1対1でステアして下さい。」


あれだけ酷い目にあってまだ懲りていない訳だ。
まあ、手っ取り早く酔いたいという気持ちもあったのかもしれないが。


今回は意識こそ保っていたものの、チェックの時にノックアウト。
ジャックターはともかく、ヘンなものを頼むと、相応に大変な料金を支払わされる羽目になるものだ。
またも良い経験をさせてもらった。フランシス・アルバート。


ウィンドジャマーからの帰路、コンビニでビールを買ったりもしたがとても呑めない。
そんな具合で、いい加減な幹事のいい加減な旅行第一日、ここまでで打ち止め。