『読み納め、初読み』 | 翻訳家の毎日

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2015年の読み納めは、この本でした。


ブロード街

孤児イールが悪党フィッシュアイに追われながらも真っ当な道を歩もうとするストーリーは、『オリバー•ツイスト』を彷彿とさせます。


これに、コレラの爆発的な発生とその収束という史実を絡めているのですが、もう、ページをめくる手が止まらない、止まらない。


年末年始を過ごした那須の宿で、家族が寝たあと、明かりをつけるのが憚られ、でも、どうしても続きが気になって、トイレにこもって読み終えたという……。


こういう"based-on-a-true-story-type"の本を読むと、どこが創作でどこが事実なのか知りたくなるものだけど、この本では、巻末に丁寧に説明してくれています。


この作家の作品、ほかにも読んでみたいです。


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そして、初読みは、この本。



二つの旅

『ブロード街~』の前に読んだ『おれの墓で踊れ』が良かったので、同じ作家のこの作品をチョイス。


でも、年末にエンジンを完全停止し、ゆっくりしすぎたせいで、年が明けてすぐにフルスロットルとはいかず、家事も仕事ももたもた。


なかなか読書を楽しむ時間が取れず、遅々として進まないのであった。


日常のペースを取り戻してからかなぁ。


作家と翻訳家で、良いと保証されている本だから、細切れで読みたくないのです。