介護従事者の半数超が過去1年間の業務中に、事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット」を経験していたことが、介護労働安定センターの調査で分かった。また、5人に1人は、業務中にけがをしたり、事故に巻き込まれたりしていることも明らかになった。

 同センターでは昨年11月、全国の介護従事者5万1741人を対象に調査を実施(調査対象日は10月1日)。1万8673人から有効回答を得た。

 過去1年間で、事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット」を経験したかどうかについて尋ねた質問では、「あった」と答えた人が56.2%となり、2年前の同じ調査より0.8ポイント増えた。さらに、過去1年間に従事者自身が業務中に事故に巻き込まれたり、けがをしたりした経験の有無を聞いた質問では、20.3%の従事者が「ある」と回答。2年前の調査と比べて0.5ポイント増加した。

 また、過去1年間で業務中に利用者から受けたハラスメントや暴力について、複数回答で尋ねた質問では、「直接的な言葉の暴力」が27.8%で最も多く、以下は「介護保険以外のサービスの要求」(18.0%)、「暴力」(15.7%)、「利用者家族からの介護保険以外のサービスの要求」(10.0%)、「性的嫌がらせ」(9.2%)などの順となった。(CBニュース)