東京都は27日、「地域包括ケアシステムに向けたケアマネジメント講演会」を開いた。この中で、武蔵野大人間関係学部の佐藤信人教授が講演し、介護支援専門員はケアプランの中に、利用者の日常生活の理想像を具体的に書き込むべきと提言した。

 「ケアプランを考える視点」をテーマに講演した佐藤教授は、「介護支援専門員は、利用者にとっての自立した日常生活とは、具体的にどのようなものかを見通せる人でなければならない」と指摘。その情報がケアプランに記載されていなければ、「誰にでも使える、個別性のないケアプランになってしまう」と述べ、第2表の長期目標の項目に具体的に書き込むべきと提言した。

 また、介護保険内外のサービスが提供される地域包括ケアを実現するためには、利用者のニーズを把握する必要があると指摘。ニーズを把握する上では、利用者に対するアセスメントやモニタリングを日常的に行っているケアマネジメントが重要な役割を果たすと訴えた。(CBニュース)