なつみさん、いつもと違う服をきてます。
右手に点滴もさしてます。
なぜなら、オペがあるから。
ついに、なつみさんのお喉にさっくりと切り込みを入れる日がきました。
一度は手術を拒否したし、
葛藤も迷いも悩みもあったけれど。
きちんと向き合って、夫婦で考えて決めたこと。
もし自分がその立場だったならば・・・置き換えて考えてみたら、
お肌に傷がついちゃうとか見た目がどうだってことより、生きやすいほうが良いに決まってる。
喉や口の中に邪魔なものがあったり、
ほっぺひっぱられがちだったり、
口の中に潰瘍ができちゃったり、
苦しかったりするなんていやだよね、誰だって。
そういうのが絶え間なく続くと、
じわじわと精神ゲージをけずられて消耗するのを知ってるよ、母はね。
だてにしょっちゅう入院してないよ。えっへん。
耳鼻科の先生も丁寧に説明してくれたし、
なつみには、新生児科の先生たち看護師さんたちがついている。
だいじょうぶ、私たちもついているよ。
見守り隊のフレンズもいるよ。
おくちにストローのなつみもこれで見納め。
いってらっしゃい。
待ってるよ。
いいこね、えらいこね。
数日は痛むと思うけれど、ずっとじゃないよ。
一分一秒が痛くてつらいけれど、それはずっとじゃないから。
いまだけだから。
ごめん、なつみの痛みをわたしが引き受けられるなら、このくらい引き受けてあげたい、でもね、できないんだって。
わけもわからずメスを入れられ、気がついたらのどに違和感があって、しかもやたら痛いとか。
(たぶん人生でいちばん痛いね)
驚いちゃうよね、なんだこれ?なんだこれ?ってきっと思ってるよね。
手術のあとが本番。
驚いちゃうよね、なんだこれ?なんだこれ?ってきっと思ってるよね。
手術のあとが本番。
いま、まさにがんばってるね、えらいね。
なつみ。ほんとにごめん。
なつみ。ほんとにごめん。
こんな目にあわせてごめん。
ちゃんと、ちゃんと産んであげられてたら、こんなの全部なかったのにね。
体験しなくてよいこと、次々体験してるね。
嬉しいね。
手術翌日は体温が35.8度、
からだも冷ためで血圧も低くて心配だったけれど、
次の日はあんかで温めなくても36.1度まで戻ってきた。
がんばってるよ、なつみーーー。
見守ってるよーーー。
ごめんばっかり聞きたくもないだろうから、
ちがう言葉を代わりに言うよ。
今日も明日も言うよ。
なつみ、だいすき。
なつみー、だいすきだよー。