古時計の館ーTAKOのブログ

主に18歳から20歳代の頃、詰まる所1990年代。そのころ、時計収集に凝ってました。現役、アンティークなどなど。今では、もうその頃現役の時計も皆古時計です。最近はほとんど時計を買っていません。欲しいのもありますが、高くて買えません。


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台風がきても、暑くなるだけでしたが、今日は急に涼しくなりバイク日和です。




Cal.27-460

はCal.12-600と一見見かけは全く違いますが、それはローターの装飾の為です。
僕が考える、オールドムーブメントの最期を飾るものでもあります。




Cal. 27-460M (Mは日付入りの意味、M無しは日付なし)

径 27mm
厚さ 4.6mm  (Mは5.35mm)
石 37石



Cal.12-600AT  はこの開けた瞬間の見栄えが良いんでしょう。


日付などはプロレタリアートのものだということで、入れなかったパテックも遂に日付入りを出します。 時代として、ブルジョアとプロレタリアートの区別がアメリカで無くなってきつつある時代なんだそうです。
 
今ほどでは、ありませんがアメリカの高所得サラリーマンは、並みの資本家などより、金持ちになってきたんです。 が、優雅に遊びふける資本家から、仕事中毒のリッチマンへの転換点なんでしょう。

ただ、この層を、PPが従来の路線を変更してまで取り込もうとしたのは、オールドパテックという、少数生産、高価格のブランドとして成功だったのかは不詳です。

今になり、ノーチラスが凄い人気を誇りますが、嘗てのパテックの顧客は買わなかったんです。
現代のワーカホリックの超高所得サラリーマンの支持で、ノーチラスは今やパテックの一つの顔です。


Cal.12-600ATの改良が出たのが、オールドパテックの最終でしょう。
Cal.27-460MがそれでM無しの日付なしもあります。

1961年から 製造数 不明

また、名前もフランス式のリーニュからmmに変わっただけでサイズが同じです。
Cal.12-600 のローターの仕上げ、掘りの凝ったイメージとCal.27-460のそっけなさの違いでしょうか。

構造的には殆ど同じで 金ローターを薄くして全体の厚さも薄くしています。が改造点は巻き上げがボールベアリングを用いている点です。 ですので、ローターが薄くなった分、巻き上げ効率は悪くなりそうですが、かなり上をいっています。



両方向巻き上げ、といっても実際振り子みたいにローターは動くので、一定の方向では回らないですね。
ローターにある、歯車1は直接歯車2を回しますが、いったりきたりします。

そこで、爪が2つあり、この爪みたいのは実際には歯車2が回ると、動くようになっています。2つあるのは、どちらに歯車2が回転してもどちらも動きますが、爪2つは歯車3に接触する部分では逆に働きます。
爪式はペラトンのIWCで有名ですが、それよりも部品を頑健に厚く作っています。が、その分、オールドパテックって、薄いムーブが作れなかったんです。
爪は歯車3に当たり回すのですが、形状で一方にしか回せず逆方向は空回りします。

結果、どちらの方向に歯車2が動いても歯車3は一定の方向へ回ります。
その回転が巻き上げ歯車に伝わるので、両方向どちらでも巻き上げが進んでいきます。





この時代、60年台は35mm位の時計が普通になっていきました。ロレックスがそのお陰で飛躍した時代でもあります。 ただ、未だロレックスは今みたいな、スタイリッシュでゴージャスな時計でなく、あくまで安く、実用的で今のセイコーの時計みたいなもんだったでしょうかね。
3大>IWC, JL> OMEGA 追いつきつつ有るロレックス。

オメガ、IWCも大型化し36mm, 37mmと出していきます。 

が、大きさは楽になりましたが,高級時計は、より薄い時計へ、また文字盤のカーブがきつくなり、時計ムーブの薄型化が求められました。


オーデマピゲは手巻きでは3mmなど出して来ますが自動巻でも



此の薄さ。 6.2mm です。 パテックではCal.12-600自体で5mmを超えてるんですから、無理ですわな。

パテックは手巻きも自動巻きCal.12-600ATも頑丈な代わりにぶ厚かったので、薄型化を迫られ、このムーブを出したのでしょう。しかし、結局は手巻きのCal.12-400よりは厚くなってしまいました。 この後に更なる薄型化を進めますが、それがパテックの悲劇を産みます。


この自動巻きは持つだけで動いてしまうというほど、効率的です。 現行までこの効率を超えるのは無いのでは無いでしょうか。 何といっても秒針が止まった状態で写真を撮るのが困難な時計ですから。

この自動巻きは前代よりもはるかに数が出ました。時代としても自動巻きへの信頼が高まったのでしょう。
ただ、時計は時代のため余りヴィンテージパテックというイメージからは離れています。



Cal.12-600ATに比べ人気が無いのは、数が多いというよりも、やはり開けたときのローターの美しさの違いでしょうね。





このモデルで最も多いのが、このREF.3445.      です。



他にもありますが、数が少なくきれいなのを探すと大変なのと、バランス的にこの時計が一番かなと思います。


日本でもやっとパテックが売れた時代で、日本ではWGが一番売れたので今でもWGが多いです。海外では3445もYGが多いんですけどね。







此の時計も側面は梨地風。 下部は鏡面にして、薄く見せようとしています。

この時計は一見、若い人にはお爺さんの時計に見えますがパテックにしては斬新でシャープなラグを持っています。 鋭角のラグは今までになく斬新でした。

僕も一見シチズンの時計みたいだなと思って買いましたが、着けるとやはりパテックらしく飽きも来ませんし、静かな高級感を感じます。 


今ならともかく金無垢はサラリーマンには使いにくかったですが、WG, PTなら目立ちませんからね。
非常に上品な時計で、60過ぎたらもうこの時計が一番かなと思う時が有ります。



今までのパテック同様、こんなラグでも腕に吸い付きます。
不思議なもんです。ただ、決してオーデマの様な薄型ではありません。



正直、オールドパテックは、決して安い訳では無いので、現行時計が上がったとはいえ現行の3針のパテックに比べ安いなら兎も角、却って高いので魅力を感じる人以外には、薦めにくい所は本当はあります。 

しかし、ここは当然オールドパテックを勧めるブログなので、トロピカルだろうが、僕が買えないコンプリケーションも当然、お勧めです。



が、このムーブの時計は現行並で買えますし、自動巻きとしては今の3針以上に頑健で効率が良いので、最初に試すには良いのかな〜と思います。

おすすめですね。(笑)結局、全部お勧めでしたね。

Cal. 27-460の場合は時代的にはこのように、ダイヤルがシルバーマットなどでプリントのが多くなります。 ヴィンテージパテックの魅力の一つの象嵌ダイヤルは非常に少ないです。





シルバーマットにプリントダイヤルはちと悲しい。
ダイヤルもホワイトゴールド。





この時計の文字などは今の3針のパテックと同様です。


このように、この時代としての現代性を整えた3445というリファレンスはCal.27-400Mの中心となります。 また、新しいニューリッチの取り込みにも成功しました。しかし、手間暇かけた象嵌ダイヤルや竜頭などはコストカットされていきます。 そこには現代性とともに、PP伝説が消える前兆が伺えます。

こうなってしまうと、オーデマは超薄型、しかしPPの特徴は?となってしまいます。


当時、PPの3445の1割位で買えた、IWCインジュニアです。 耐磁あります。
マットダイアル、プリント文字では、かなり近くなってしまうのでは無いでしょうか。
本来の顧客はPPを買うのであって関係なかったでしょうが、ニューリッチも取りこもうと日付まで入れたのに、そういう層にはどう見られたでしょう。


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