空と無と彼岸 | 奈良坂潤紀オフィシャルブログ「Narasaka Sacas」Powered by Ameba

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般若心経ミュージカル「ハートスートラ」

稽古に並行して仏教について学んでいます

先日は21世紀の仏教を語り合うブディストたちのパーティにまぎれこんだゆう(小此木まりさん:中央)。のシーンを稽古しました

現代における仏教の意義とは? 楽しいステージングで描かれる場面です。

奈良坂と岡智さんのお馴染みの怪しいおじさん2人が仏教の世界に誘います…

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「煩悩を無くすことによって苦を克服し、心の安らぎを手にいれる」

煩悩とは、様々な欲望であったり、怠慢やおごり、物事に対する執着、こだわり…

分類すると108もある

この煩悩を消し去るにはどうすればよいのか…

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釈迦の教えを軽くまとめますと

まず初めに「生きることは全て苦しみである」という世界観、人生観を前提とする

そしてその苦しみがなぜ生じるかというと、私たちの心の中にある煩悩のせいだと説く

なぜ煩悩が生じるかというと、この世の中の仕組みや人間のことをよく理解していないから

具体的に何を理解していないというと、「この世は全てが移りゆき無常である。したがって自我にこだわっても仕方がない。」ということ

もしこのことを深く理解するならば煩悩が消え、ひいては彼岸に達し一切の苦を克服し安らぎが得られる。

簡単にまとめるとこんな感じでしょうか…

 

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般若心経は大乗仏教の経典なのですが

釈迦の死後500年以上経ってから生まれた大乗仏教の経典は釈迦の教えが全てではありません

『般若心経』で説かれているのは釈迦ではなく観自在菩薩の教えで、核となっているのは「空」と「無」の思想です。

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空と無の思想

全てに実体はなく無常であること

まさしく空を掴むようなもの…

なかなか悟るのは簡単なことではありませんが

般若心経は非常に哲学的な内容でいかようにも解釈できる余白があり、日本人がもつ無常観とも響き合うものがあります。

ボブディランが、「結局答えは風に吹かれているだけで、あるかも知れないし、無いかも知れない」って歌っているのも『空』ならば
 
怖さと緊張を越えて、舞台に一歩足を踏み入れるあの瞬間も『空』だし
正解のない答えを探してリアルを探る芝居の稽古の時間ももしかしたら『空』
 
「自我を捨て無になる」
よい芝居の基本と呼ばれるこれも『空』の思想を感じますね。
 
なんだか自分の周りにも『空』が溢れてきました
 
仏教や般若心経は時を越え
よりよく生きる教えを投げかけてくれます
 

釈迦は入滅の直前、弟子達に次のような言葉を残したそうです

「すべてのものは無常である。怠ることなく修行に励み、それを完成させなさい」

般若心経の262文字は、私たちを含む後世の人類すべてに向けた釈迦や観自在菩薩からのメッセージのようにも感じます。

是非、釈迦や空の教えを体感しに来ませんか

チケット全日程席種受け付け中です
 
ミュージカル「ハートスートラ」
お申し込みはこちらから↓
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昨日は稽古後友人のお祝いへ。
帰りに新宿駅前に植えてある彼岸桜が満開。
おめでとう
 
そして今日はお彼岸の中日

羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶
般若心経

「往きて往きて彼岸に往き。完全に彼岸に往ける者こそ。悟りそのものである」

芝居を通して私も彼岸に達するべく励みます。