壁の中の下地 | 奈良県古民家再生協会ブログ

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階段が掛け終ったところですが、壁に斜めについている板は手摺の下地になる板です。

まだ、手摺の取付があまり普及していなかった頃、後から手すりを取り付けようとすると下地がなくて苦労したことがあります。

階段に限らず、トイレや玄関、さらにはタオル掛けやトイレのペーパーホルダーなどまで。

力のかからない部材は、ボードアンカーなどで代用できますが、手摺のように力のかかる部分は、下地がないと危険です。

石膏ボードを貫通するワンプッシュという細い針金が突き出る器具を使って下地を探します。

なかなか、ちょうどいいところには下地がないものです。

場合によっては壁のボードをはがして下地をいててからまたクロスを貼るということもありました。

今では職人さんもある程度心得ていて下地が必要になりそうなところ

には気を効かして入れてくれるようになりました。

表面に石膏ボードではなく、コンパネという合板を貼ればどこでも器具の取付はできるのですが、合板はクロスの下地には向いていません。

塗壁などでは尚更です。

クロスや塗り壁は水分を含んでいるので下地が合板だと水分を吸って灰汁が出ることがあります。

また、石膏ボードと合板阿では実際の厚みが違いますから継ぎ目で仕上げに段差が付くこともあります。

石膏ボードの厚みは9.5ミリまたは12.5ミリ、合板は9ミリ、12ミリです。

完成後に施主さんが時計やカレンダー、額などを飾りたいと言われることがあります。

軽いものならボードアンカーやフックがホームセンターでもおいていますが、重量のあるものを取り付ける場合は施工業者さんに確認してから取付ましょう。