昨夜は渋谷にて「医療学生と患者のTalking Cafe」で学生さんを相手に話をしてきた。学生さんたちは看護師や検査技師を目指している人たち6人だ。
今から10数年前は会社の社内教育で毎日のようにしゃべっていた。もともと人前で何かした話をするのは好きだったんだけど、会社でしゃべっていたころ、次第に負担が大きくなり最後の方はしゃべるのが辛いと思うようになっていた。年に数回、喉を痛めるようになり、そこから発熱したりしていた。保存期だったので、病気の進行が心配だった時期だ。
でも、昨日のは時間も1時間半と少なく丁度いい感じだ。
「3人の医療関係者」という話をした。私が慢性腎炎の告知を受けた時の医師と管理栄養士、看護師のそのときの振る舞いについて患者がどのように感じたのかを話す。加えて、慢性腎不全や人工透析の基本的なことを話した。
3人の医療関係者が患者にとってどんな役割なのか、合わせて病気の告知から保存期へ、シャント手術、透析導入、維持透析と患者の気持ちがどのように揺れ動いていくかを説明した。
学生さんたちは一部、実習で医療機関で患者と接したことのある人もいたが、これからという人たちがほとんどだった。今は医療に関する知識の勉強がほとんどで、いずれは患者と直接接したりする。そのために患者の気持ちにどのように触れていけば良いのかをこのTalking Cafeを通じて考えていく。
こちらも学生さんたちの考えを聞いたりして逆に勉強になったりする。昨日は、学生さんたちの発表を聞いているうちに、20年間分からなかったことが氷解したように感じた。彼女たちの話を聴く事がなければ、きっとこのまま分からないでいたのかもしれない。そう考えると、この仕事をやってよかったと思う。
この先、こうしたTalking Cafeのような仕事が入ってくると良いと思う。学生相手に話をするのはやりがいを感じる。これから医療を目指していく人たちだし、色々な可能性がある。自分には出来ないことを取り組んでいく人たちの後押しが出来るのは、ある種の喜びを感じる。