【医食同源】海藻 | 心の操縦術案内人☆本田直樹のブログ

【医食同源】海藻


前々回に書いた記事、【医食同源】まめ のなかで、カルシウムの吸収率が決して高くなかった海藻について書きます。

ゲストは数ある海藻のなかから メカブ です。


■ メカブ



  • メカブ(和布蕪)は、ワカメの付着器の上にある、葉状部の中で厚い折れ重なってひだ状になった部分です。


  • 生殖細胞が集まった部位で、成実葉や胞子葉に相当します。

  • (ワカメは海藻なので根はないが、通俗的には「ワカメの根元部分」といわれます。)

  • ぬめりが多いことや葉状部とは大きく形が異なることからコンブの一部あるいは一種と誤解されることもあります。


  • アルギン酸やフコイダンなどの水溶性食物繊維に由来するぬめり成分やミネラル、エイコサペンタエン酸などの不飽和脂肪酸を葉状部よりも多く含みます。


  • メカブには、ワカメ(葉の部分)の二倍以上の脂質が含まれています。

  • 脂質には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があり、飽和脂肪酸をとりすぎると、血中のコレステロールが増加し、動脈硬化が進み脳梗塞などの成人病の原因となります。

    メカブに多く含まれるのは不飽和脂肪酸で、血液中のコレステロールを減らし、血圧を下げたり毛細血管を丈夫にします。

  • 糖質の総量、ミネラル(鉄とカリウム)、ビタミン(カロチン、ナイアシン、C)に関しても葉体よりメカブが上回っています。


古代には海藻根(まなかし)と呼ばれ、貢物(みつぎもの)として海苔に次ぎ珍重されていましたが、中世以降になると、大衆化して地方産物として「メカブ」の名で登場するようになりました。

また乾燥品は古くは民間薬としても利用されました。

地域により「ミミ」「ネカブ」「カブ」「メヒビ」など呼び方がちがっておもしろいです。

含まれる成分と働き


1.アルギン酸



アルギン酸は、褐藻などに含まれる多糖類で、食物繊維の一種です。

アルギン酸には、大きく分けて2つの働きがあります。

  1. 塩分を体外に排出する働きです。

  2. アルギン酸は、体内で食塩のナトリウムと結合し体外へ排出させてしまいます。
    そのため体内のナトリウムは減少し、血圧の上昇を抑えることになるのです。

  3. コレステロールを減らす働きです。

  4. コレステロールは決して不要な成分ではないんですが、余分なものは健康状態を悪化させます。

… なんでコレステロールが減るのか? …

その1・ アルギン酸のもつぬめりで食物のコレステロールを包み込ことによって吸収されにくくします。

その2・ ぬめりが胆汁酸の再吸収を邪魔することによって、コレステロールが減ります。

(肝臓では脂肪を分解する胆汁という消化液があり、この胆汁は腸内で役目を終えると、その主成分の胆汁酸が腸壁から吸収され再利用されます。

しかし、アルギン酸のぬめりが胆汁酸の再吸収を邪魔すると、胆汁酸は不足してくるので、肝臓ではさらに新しい胆汁酸をつくらなければなりません。

つまりアルギン酸によって減らされた胆汁酸を合成するために、血液中のコレステロールが消費され、結果としてコレステロールが減るということになるのです。)


2.フコイダン



アルギン酸と同じく、褐藻などに含まれる多糖類のひとつで、アポトーシス作用があるといわれています。
また必須アミノ酸の宝庫ともいわれています。


フコイダンに含まれるアミノ酸と必須アミノ酸

  • リジン ☆

  • ヒスチジン ☆

  • フェニルアラニン ☆

  • トレオニン(スレオニン) ☆

  • イソロイシン ☆

  • ロイシン ☆

  • メチオニン ☆

  • トリプトファン ☆

  • バリン ☆

  • アルギニン

  • アラニン

  • チロシン

  • セリン

  • グリシン

  • プロリン

  • グルタミン酸

  • アスパラギン酸

  • シスチン



※☆マークは必須アミノ酸

※必須アミノ酸(ひっすアミノさん)とは、その動物の体内で合成できず、栄養分として摂取しなければならないアミノ酸のこと。

3.エイコサペンタエン酸


エイコサペンタエン酸は、必須脂肪酸であるω3(オメガ3) 脂肪酸の一つ。


必須脂肪酸(ひっすしぼうさん)は、体内で他の脂肪酸から合成できないために摂取する必要がある脂肪酸です。

ヒトは自分が生きていくために必要であっても、自身では合成できない脂肪酸がいくつもあるんです。

それが、多価不飽和脂肪酸であるω-6脂肪酸とω-3脂肪酸の2系統なんです。

ω-6脂肪酸

  • リノール酸

  • γ-リノレン酸

  • アラキドン酸


  • ω-3脂肪酸

  • α-リノレン酸

  • エイコサペンタエン酸 (EPA)

  • ドコサヘキサエン酸 (DHA)



  • メカブを説明しようとすると、こんなに長くなりますが、摂るのは簡単です。

    おまけに安い!!

    たしかにトンガ産のメカブはフコイダンの含有量が多いという事実とか、フコイダンのサプリメントなんかもありますが、メカブ自体はスーパーでも数百円で売ってますよね。

    それを普段の食生活に取り入れればいいだけですから。



    1つだけ注意があるんですが、調理して食べるのであれば、熱をかけ過ぎないこと。

    理由はフコイダンの中にある硫酸基という成分が熱に弱いからです。

    硫酸基というのは、簡単に言うとメカブのヌメヌメを作っているものです。

    ヌメヌメが大切ですからね。

    今日はメカブでした。





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