【医食同源】豆(まめ) | 心の操縦術案内人☆本田直樹のブログ

【医食同源】豆(まめ)

 豆(まめ) 



前回の記事はキノコについてだったんですが、しいたけの成分にエルゴステリンというのがあることを書きました。

エルゴステリンは体内でビタミンDに変わり、カルシウム の吸収を促す働きがあります。

なので流れというか、その繋がりで今回は カルシウム について書きますね。



カルシウムといえば乳製品を思い浮かべる方が多いでしょうけれど、この記事では 『 豆 』 を取り上げます。



理由は読み進めていただければわかりますからね。


カルシウムとは



  • ヒトの必須元素で生体内には約1kgあり、99%は骨や歯として存在する。

  • 1日当たりの必要量は約500mgである。

  • 妊娠すると母体からは毎日150mgのカルシウムがおなかの赤ちゃんに移行するので、普段よりも追加して摂取する必要がある。

  • マグネシウムも同時に摂取しなければ意味がないとされる。( 理想的な摂取バランスは、「Ca2:Mg1」の割合 )

  • 脳の活動を促す働きがあり、骨の主成分でもある。

  • 筋肉の収縮には、カルシウムイオンがトロポニンという蛋白質に結合することが不可欠である。



厚生労働省は日本人のカルシウムの必要量を1日600mgと定めています。



骨粗鬆症を予防しようとするなら1日800mg必要とも言われていますが、欧米では1300mg以上、ベトナムでは500mg以上といったように、国によってその基準はバラバラなものです。

日本人が実際に摂取しているカルシウムの量は、すべての世代で厚生労働省の定める最低限の必要量600mgを満たしてはいません。

カルシウムは体内で作ることの出来ない栄養素ですから、食品から摂取するしかありません。

その食品のなかで物議をかもしているのが『病気にならない生き方』の中にある牛乳および乳製品でしょうね。

新谷弘実さんの書かれたベストセラーですが、反論も多く牛乳を飲むかどうか判断に迷うところかもしれません。



カルシウムの吸収率を比較してみると、よくいろいろなところで書かれているのが、牛乳は約40%、小魚は約30%、野菜は約20%というデータです。



このデータの吸収率から考えれば、牛乳や乳製品が一番ということになりますね。

しかし そうじゃないんだよ という研究データも実は存在していて、そのうちの1つを紹介します。



このデータは、お茶の水女子大学大学院の研究チームが2008年に書いたもので


『閉経期女性における豆腐Caの吸収率および必要量に関する研究』といいます。


---- 以下抜粋 ----

大豆製品は牛乳に劣らないよいCa供給源である(100 gあたり牛乳100 mg,木綿豆腐120 mg)にも関わらず、牛乳ほど評価は高くない。

その背景には1953年の兼松らの報告がある。

後に、兼松の報告に準じた試験が行われ、兼松らの結果を支持する結果となった。

一方、世界中の論文レビューの結果では、牛乳や大豆製品のCa吸収率は似ているというものが多い。


今回の研究の結果

豆腐群および牛乳群の吸収を比較すると


  • Ca吸収量(mg/d)は、それぞれ豆腐群 208±200、牛乳群 136±193

  • Ca吸収率(%)は、それぞれ豆腐群 33±32、豆腐群 21±31


牛乳群に比べて豆腐群で同等かやや高かった。



これまで,牛乳Caの吸収率は他食品と比較すると特に優れているとされてきた。
その背景には、1953年の兼松らの報告がある。


  • 彼らの研究は、わずか4名の被験者に、牛乳、小魚、炭酸Caおよび野菜を4レベルで与えて調べたものである。

  • 適応期間は3日と短く、また被験者のCa投与レベルが個々で異なり適切なデザインとは言えないが、牛乳Caの吸収率が高いと結論づけており、それが現在まで教科書的に当然のこととして信じられてきた。

  • 一方で世界の文献を調べてみると、牛乳Caの吸収性が豆腐をはじめとする他の食品のそれに比べて優れているという根拠は見られない。

  • 大豆製品のCa利用効率は、成人男性において豆乳と牛乳の利用効率に差がないとするものや、20代成人で豆乳22.6%、練乳29.1%とするもの、マウスできな粉63%、粉乳46%、8週令ラットで牛乳77%、Ca強化豆乳61%などの報告があり、大豆Caの生体利用効率は豆乳、豆腐、きな粉などに加工すれば乳類のCa利用率に劣らないほど良いと考えられる。



■ 要約


豆腐は牛乳と同じ程度にCa含量が高いが、その利用効率は牛乳に比べて劣ると一般に信じられている。
それは古い日本の研究の結果に基づいている。

しかし、世界中からの報告を見ると、豆腐や大豆製品のCa吸収率は牛乳や乳製品と似ているという報告が多い。

本研究では、牛乳と豆腐のCaの吸収率および必要量を出納法で明かにせんとした、閉経女性12名を被験者として二つの実験を行った。



  • 実験1は15日のウォッシュアウト期間を挟んだクロスオーバー試験とした。

  • 被験者を無作為に2群に分け、15日間,基本食(300 mg Ca)に豆腐(300 mg Ca)あるいは脱脂粉乳(300mg Ca)を与えた。

  • 実験2では基本食(300 mg Ca)を15日間与えた。

  • 基本食は、3種類のサイクル加えた食事とした。

15日間の実験期間の最後の5日間の便および尿を集め、Caを分析した結果は

  • 豆腐食と脱脂粉乳食のCaの見かけの吸収率(%)は,豆腐群で33±32,牛乳群で21±31であった。

  • 基本食(300 mg Ca)と実験食(600 mg Ca)摂取時のCa出納値の間に引いた線から求めたCa必要量(ゼロ出納値)の摂取量は、豆腐と脱脂粉乳でそれぞれ、502±84 and 625±89 mg/dであった。

    以上の結果は,豆腐がよいCa源であることを示している。

    ---- 抜粋ここまで ----


    私個人的には、肉も乳製品もほとんど食べないので、牛乳が良いとか悪いとかという論争には興味がないんですが、機能や吸収率といったものが同等か牛乳以上ならば、迷わず豆乳や大豆製品を選びますね。



    ただ、遺伝子組み換えが無いもの、極力安全なものを選びますけどね。



    食べないでダイエットすると、カルシウムをはじめ必須栄養素が不足して、カラダ本来の機能が低下してしまうという恐ろしさがありますから、しっかり食べて健康にダイエットすることを心掛けましょう。



    カルシウム大切ですよ。



    それから大豆には エストロゲン という女性ホルモンと似た働きをしてくれる イソフラボン という成分が多く含まれています。

    よく胸が大きくなるサプリなんかに入っている成分ですね。

    植物性タンパク質も一緒に摂れますから、ボディーライン作りには最適ですよ。

    豆製品食べましょう。





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