またいい店を見つけてしまった。
それは西新橋のBottega Viola。


20代の前半はイタリアンばかり食べていたような記憶があるけれど(当時はイタリアンが流行っていたような気もする)、いつの頃からか自分でイタリアンのお店をセットすることはなくなった。
したがって。Bottega Violaとの出会いは偶然やってきた。
先週、たまたま会社の仲間数人で暑気払いをすることになり。
暑気払いとはいえおいしいものが食べたい、といったらそのうちにひとりがBottega Violaをセレクトしてくれたのだ。
偶然の幸福。


新橋にこんなにおいしいイタリアンがあるなんて。
というのが率直な感想だ。
おいしくて素敵な。


こじんまりとした店内は15席程度だろうか、シェフであるだんなさまとサービスを担当される奥さま。若い二人がすべてを切り盛りする。


私たちがいただいたのは。
前菜にお店を紹介してくれた同僚おすすめのオリーブのフリット、炭火焼チーズ、アスパラと卵のサラダ(それから、あとは、とメニューを見ていたら、奥さまにそれくらいでお腹いっぱいになりますよと止められた)。
パスタは渡り蟹をつかったものと、ゴルゴンゾーラのニョッキ。
メインディッシュにはイベリコ豚のハラミ焼きを選ぶ。


とてもいいなと思ったのは。
このお店のメニューがとても魅力的だということ。
メニューの書き方や構成が、というべきだろうか。
料理をあらわすときに使う言葉。料理のラインナップ。
同じ料理だとしても、その料理に与えられる名前のつけかたによって、あるいはなにとなにを前菜に、メインに、パスタに据えるかによって、魅力はぐんと違ってくる。
たくさん料理があるのに選べないお店もあれば、どれも食べたくなる店もある。


無駄なものが全然ない。
どれくらい見ていても飽きない。
迷って迷って迷って、今夜の料理を選ぶ。


このお店のメニューリストは。
そんなふうにとても魅力的だった。
少なくとも私にとっては。


そうして実際に出てきた料理の数々は誠実な味がする。
ひとつひとつ丁寧に考えてこころをこめてつくられた、豊かで誠実な料理たち。


デザートのりんごのケーキとバニラアイスクリームをいただきながら
こんな素敵なお店に出会えた幸運に改めて感謝する。


#Bottega Viola(西新橋)