農村文明創生日本塾:農村文明社会の創生を目指す首長会議設立 | 南砺市長 田中幹夫(Mikio Tanaka) ちょっと一息!

南砺市長 田中幹夫(Mikio Tanaka) ちょっと一息!

      日々の想い、活動を書き込みます。

3年前の平成25年度の地域づくり総務大臣表彰式が長野市で行われた時の事だった。
南砺市は地方自治体表彰を受賞したのだが、その時にお会いしたのが当時長野県木島平村長 芳川修二さんだった。
木島平での農村文明塾の話を熱く。とにかく熱く語られたことを今も鮮明に思い出すことができる。
それから昨年芳川さんが南砺市に来られて、「是非農村文明塾をさらに全国に広めたい。エコビレッジ、ローカルサミット、山里川海の連環など取り組んでいる私にも参画してほしい」と。
それから今年の4月に設立準備からキックオフフォーラムを開催され参加した。
その時のブログはこちら。。。。。
設立委員会の奥島孝康(元早稲田大学学長)先生。
長島忠美代議士(前山古志村長)
安田喜憲 国際日本文化研究センター名誉教授
椎川 忍 地域活性化センター理事長
多くの著名人からの応援スピーチ
そして川勝静岡県知事の基調講演
その後首長シンポジウムでは大平魚沼市長、市村小布施町長、外山川場町長と私。その四人が設立準備会代表世話人となって設立総会を迎えた。
12日 全国から139市町村から賛同を頂いて
「農村文明創生日本塾:農村文明社会の創生を目指す首長会議」として設立総会となった。
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先ずは賛同者と共に設立総会を開催し、設立の意思決定。組織の名称、規約。役員の選出などを可決。
今後は一般社団法人設立に向けて進めていくこととなった。

設立総会の後はフォーラム。
まずは基調講演 テレビでもお馴染みの日本総合研究所会長の寺島実郎氏。
先の参議院議院選挙の動向から日本の問題点。そして農村文明という新しい価値観の見える化とデーターや資料から分かりやすくお話を頂いた。もちろん寺島先生もご賛同有識者のお一人。
この会には錚々たる有識者メンバーが参画されているのだ。

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パネルディスカッションでは
コーディネーターに我らが宮口先生。
パネラーは歌手の加藤登紀子さん。
本田遠野市長、高橋ふるさと回帰支援センター代表理事
と私。
盛り上がりました。

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今後も日本のあり方、日本の未来に向かって農山漁村の誇りをどう繋いでいくか?
連携して取り組んでいきたいと思う。

下記は設立趣意書 長いのでよろしく!

農村文明創生日本塾設立趣意書

明治維新以来、近代西欧文明の血流グローバル賛歌となって日本国という身体の幹を流れ続けています。その帰結として、美しい日本国の姿を支え続けてきた農山村漁村地域と暮らしは大きく変容し、危機に瀕しています。近代国家の形成に力を発揮した向都離村の思想は東京への一極集中を加速し、日本人のふるさとである農山漁村が衰退の道を辿り、存亡の危機に直面している。戦後復興・高度成長期から続く都市化とグローバル経済化は、もはや自治体や政府の力をもって制御するのは困難になっています。


民俗学者柳田国男は「人に人格があるように村には村格がある」と云って農山漁村で生きる人々を鼓舞し、郷土への愛着と誇りを育みつつ、そこで暮らすことの素晴らしさを讃えました。平成の四半期を終えた今、美しい日本の姿を取り戻すためには、農山漁村とその村格を国家の共通資本と捉え、その価値とコストを国民が皆で分かち合う日本社会を創生すべきでは無いでしょうか。そのためには、日本の国の格とは何か?村格とは何か?その場所の農山漁村とは何かを全国民が自分の問題として考えることが大切です。それができなければ、縄文・弥生時代から流れる日本文明の基礎を根底から失うことになりかねません。近代文明が有する強大な力の源流の本質を真剣に考える時です。しかしながら、私たちは明治以前の社会に戻り暮らすわけにはいきません。全国民が共感する新たな思潮が芽吹くその時、初めて、グローバルなそれに対峙し得るグローカルな力を国民力として獲得し、美しい農山漁村が光り輝くのではないでしょうか。


私たちは、「農村文明の創生」という言葉に思いを集め、全国の首長とリーダーに呼びかけます。そして、志の高い首長・有識者・研究者・実践家の有機的連携を促進し、それぞれの首長がそれぞれの地域の実践を共に学び合い、農山漁村の場所環境が育むそれぞれの村格を尊重し、それぞれの農山漁村が持続的発展を可能にする共創の地域づくり運動を促進することができるエンジンとしての国民運動体を構築したいと考えています。


全国の農山漁村に宿る知性と伝統文化を束ね、都市地域に暮らす人々に生きる力を呼び起こし、命と暮らしを大切にする日本人本来の価値観が流れ、そこを誰もが憧れる場所へと変革する国民運動を通し、それぞれの地域で農村文明社会の創生を目指す行動こそが、希望が見える姿としての日本の未来を拓くと信じます。


●そして事業構想

農村文明日本塾の事業構想

私たちは、農村文明とは、「日本文化の源流には、稲作を中心とした農耕文化があり、これは森と水の循環系を守りつつ自然の共生の暮らしの中から信頼感に満ちた地域社会が醸成され、美しい国の姿を築き上げてきた文化です。

この営々と築いてきた歴史的、文化的、教育的な価値、地域で支え合う地域自治機能、果たしている食糧生産、水源涵養、癒しの場といった多面的な機能を時代に即してさらに磨きをかけ、質の高いものに昇華させた自然と共存可能な持続型の文明」としています。

   これからの農山漁村の在り方は、都市のただ後追いするのではなく、培ってきた農山漁村の持つ自然や生産、地域の良さを暮らしに活かし、誇りある住み良い地域社会=村格(「人に人格があるように村には村格がある」柳田国男(民俗学者)を築き、都市とのつながりにより持続可能な経済の仕組みをつくることにあると考えます。

    農村文明創生目的は、全国どこの地域に行っても、その地に根差した個性的で多様な文化や生活が息づき、地域に誇りのある暮らしと信頼感が満ち、都市と農山漁村がともに誇りのある暮らしと持続可能な社会の実現を目指すことにあります。

   その実現のため、私たちは以下のような活動に取り組んで参ります。


活動の方向性とあり方

農村文明創生のモデルとなるプロジェクトをいくつかの地域で立ち上げ全国的な波及を目指す。

日本社会全体へ理念の啓発普及を目指す。

実践の中で明らかになる地域づくりにかかわる政策課題を政策提言としてまとめ、広く提案する。


活動を支える事業の構成のイメージ

基本事業     国民運動の母体=プラットフォームとしての事業

       定例会の開催、定期フォーラム、政策テーマ別分科会、政策提言

付加価値事業 国民運動の展開拠点となる「農村文明地域塾」の支援としての事業

       リレー地域塾の開催、地域課題別事業化研究会、賢人会議の開催支援


<政策例>

①農山漁村地域への愛着と誇りの醸成

②魅力ある農山漁村の創生と発信(農山漁村の景観形成/自然環境と歴史文化の保全/祭り、芸術等新しい地域文化の創造)

③都市と農山漁村の交流促進(域学連携の推進/交流型産業の創出と新興/新たな産業の創出と振興/教育の場としての農山漁村の活用/癒しの機能の共有)

④農山漁村の魅力と価値の発信

⑤農山漁村の環境を生かした質の高い教育の推進

⑥農山漁村の地に根ざした文化と技の継承