今夜は夏の京を彩る大文字焼き。
生粋の京都人ではないので、先祖供養の護摩木を某寺に供えることはない。

西賀茂の西方寺で六斎念仏があると聞き及び、参る。


点火の20時頃には、市内あちこちの看火ポイントでは見物人が群れる。
西方寺も然る群集。
門前より最初に点火する東山大文字の「大」を見ゆ。
遠目ながらも、くっきり大文字。

続いて、8時10分、
「船形」山の麓で、西方寺の住職が鉦の音とともに読経すれば、点火され、


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船形が夏夜に浮かぶ。


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もっとも近すぎて下辺が見えず。
地域住民は船形に向かって焼香す。
なるほど、大文字焼きは先祖供養だったのね。


21時より、西方寺境内で六斎念仏を催行。
門の方に、鉦方5人。

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庭中央の薪を囲んで、太鼓方10人ばかり(正確にカウントし忘れた)。

糸蜘蛛を放つ娯楽性のモノではなく、
純然たる追善供養形式で、
チンチン、ゆっくり静かに叩く鉦方の唱経にあわせて、
太鼓方が優しく叩き、派手な動きはない。

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そう、しめやかに、夏夜に太鼓音が祖先の霊を慰めるのだった。