もう二年だろうか?
まだ二年だろうか?

2年前の今日。
東日本大震災・大津波が起きた。

3月10日までは平穏に暮らしていた生活があった。。
3月11日という日。
遠いどこかで起きたことではなく、わずか数時間で行けるような、「すぐそこ」で起きたことだ。
今なお、「すぐそこ」で大変な思いをしている人がたくさんいる。。

同じ日本人としてこの日をただ通り過ぎることはできないんだろう。。
もう一度、あの時何が起きたのか。
そして、今、どうなのか。。
それぞれの思いで。。。




この写真、

ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20130310095008.jpg


さらに、この写真も、
ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20130310094945.jpg


2年前の震災直後の写真、、、




ではなく、、、




今の現状です。。。




10日、11日と宮城県石巻市に来ていたんだが、

毎回来るたびに痛感すること。。

被災地の中にはこうして、まだまだ手付かずのところも多く、

まったくをもって過去のことではなく、

現在進行形のことなんだよね。。



以前、ガレキ撤去作業をさせてもらっていたお家のあった尾ノ崎という地域へ行ってみる。

ガレキ撤去作業は、津波によって倒壊した家を完全に壊し、

その破片を分別しながら運ぶといったものであった。

以前、、

ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20110827095622.jpg

倒壊していたがまだ形が残っていることで、

かつての生活感は感じられたものだったが、、。。。



今は、、、

ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20130310161729.jpg


何もない状態。。

家の基礎すらなくなってしまっている。。



他にも、、、元住宅地であった地域で、

まだ海水が引いていない土地もあれば(手前)

きれいに整地されていたりするのだが(奥)、

ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20130310162908.jpg
形がなにも残っていないような空間。。

心のよりどころがないよな。。


こうして、撤去したり、整備したり、復興が進むに連れ、

なんだか前に進んでいるようで、

何もなくなってしまうことで、

精神的には後ろに戻されているような感覚になったりもすると、

地元の方は話していた。。





今回一番大きく感じたのは、

さまざまな「ギャップ」がどんどん広がっているということ。



雄勝、大原、尾ノ崎、鮫ノ浦、寄磯、、、

を訪れたが、石巻の中でも街から一歩出ると、

やはりまだまだ何も進んでいないという現実。

市街は、復興が進んでいるが、田舎はまだまだ。

地域によって復興のスピードが全然違うということ。

地域差が生まれている。

ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20130310094730.jpg

(写真奥のさら地には、住宅や商店街が並んでいた。in雄勝)



さらに、人によっても全然違う。

ある人は、もう前に進み始めている。

でも、ある人は、まだ立ち直れない。

人によって、被害の大きさが、違うから、

ひとくくりに「前に進んでいる」とは言えないんだろう。



被災地ではまだ現在のことだが、

それ以外の地域では過去のこととして風化し始めてしまっていることも、

ギャップのひとつだ。



そういったギャップを埋めていくべく、

まだまだ全国のみんなの力が必要とされているし、

寄り添っていかなければならないんだろう。。




14:46。

数十人の地元の方々と黙祷。

サイレンが1分間町中に響く。

サイレンが鳴りやんだ後も、

5分くらいの間だろうか、、、、その場を誰も離れようとしなかった。。

それぞれがそれぞれの思いで、

立ち尽くしたまま、海の方を見つめていた。。


ナオト・インティライミ オフィシャルブログ-20130311134808.jpg