来季のJリーグの日程概要が発表されました。
来季の第一節は3/5(土)6(日)のようです。

黄金週間の水曜開催以外には平日開催はなし。
最終節は12/3、丸々9ケ月間熱い戦いが続くようですね。

ガイナーレの記念すべきJ開幕は5日か6日、どちらになるかまだ判りませんが、今から楽しみでなりませんねo(^-^)o
しばらく間が開いたが、新スタジアムの話である。
プロジェクトは相変わらず都合のよいことしか公表せず、いつまでもだらだらと継続するつもりのようですね。
米子での開催が目的のプロジェクトなのに「来季の米子開催は無理」という一言も公式には載せないしね。
サポにとってはこの米子開催のことが一番の関心事なのになぜですかね?
こういう姿勢が根本的な問題なのだが、全く情けないったらありゃしない。
で、今回はプロジェクトの目的であるJ開催についての話です。

世間では“米子でJの試合をするためのスタジアム”という認識が広まっているようだが、このスタジアムは本来的にはユースの練習場であり、ユースの試合場である。
現在は米子で試合を見たいというサポーター・市民の気持ちにSC鳥取も便乗して協賛金を集めている状態であるが、SC鳥取は公式には公式戦を実施するとは明言しておらず、“視野にいれて”などという曖昧な表現しかしていないのである。
米子市民が求望する公式戦開催であるが、安倍山の新スタジアムでの開催が本当にできるのか?考察したい。

J開催について考える上でスタジアム基準を参考にする。
http://www.j-league.or.jp/aboutj/2010pdf/19.pdf

このスタジアム基準はあくまでホームスタジアムに関しての基準であり、スポット開催である新スタジアムでは必ずしも全ての基準を満たしている必要はない。
とはいってもこの基準が試合を開催するスタジアムに対してJリーグが要求する施設・試合運営の基準であることは間違いなく、スポット開催であっても極力基準に沿ったものであることが求められる。
新スタジアムがスタジアム基準にどの程度適合しているのか検討することでJ開催ができるのか、ある程度推測できると思う。
尚、新スタジアムの構造については、HPに掲載されている「企画書」記載の図面を参考にした。
おそらくこの図面はスタジアムの最終設計とは異なる箇所もあるであろうが、現在公表されているものは残念ながらこれしかない。
また、変更点があるとしてもスタジアムの基本設計が今更大幅に変わる事は考えにくいと思う。
ということで今回は企画書の図面に基づいたスタジアムの構造とスタジアム基準の比較という形になっている。
今後新スタジアムの設計に変更点があった場合は状況が変わってくることを念頭に置いておいて頂きたい。

1.観客席数
新スタジアムの観客席数は約6000人とされている。
これでは当然Jリーグ基準は満たしていないが、実際にこの規模のスタジアムでも開催実績があり、スポット開催であれば問題ないと思われる。
ただ、観客席数に関しては懸念している点があるのだがその事については別項で触れる。

2.アウェイサポーターの分離
スタジアムではサポーター間で無用ないざこざが起きないために、アウェイサポーターとホームサポーターが無闇に接触しないような構造が求められる。
規程では観戦スタンドの分離は勿論入場待機列の分離もわざわざ項目を上げて要求している。
新スタジアムでもスタンドの分離についてはアウェイゴール裏を全面或いは緩衝地帯を設けてサポーターを分離することは容易ではある。
だが、待機列の分離については問題がある。
新スタジアムには通常解放されるであろうゲートが北西部にあるゲート一つしか存在しないのであり、サポーターを完全に分離して待機させる事は非常に困難である。
一応西側のサブグラウンド側から入場させることで分離する方法もあり得るが、サブグラウンドの芝生のことを考えると無闇に芝生に立ち入らせるような方法を採ることは考え難い。
待機列の分離について規程に対応しているとは言い難い構造である。

また、アウェイゴール裏側にはトイレ・店舗等はなく、メインorバックスタンドの後ろを通ってホームサポーターと同じ所を利用せねばならない。
帰路の動線も同様にスタンド後ろを通り、一般サポと混在することになる。
このことは特に規程に明記はされていないが、他サポのなかにはたまに荒くれ者もいるのでスタジアム内でのサポーター同士の接触をなるべく避ける方が良いのだが全く考慮していないようである。


3、VIP席・記者席
VIP席はスタンド中央部に50席以上、記者席はスタンド中央部にテーブル付きで80席以上設置しなければならないのだが、どうするのであろう?
第一、新スタジアムには屋根が無いようだが、いずれも屋根付きの席が必須である。
記者席には電源もいる。
通常のJスタジアムでは常設のVIP席・記者席があるのだが、新スタジアムには常設するのだろうか?
VIPやマスコミは普段の試合と数は変わらないと想定されるので例えスポット開催であろうとこの規程は緩和されることはない。
現状の計画では屋根もなく、常設の席も図面上全く確認できない。
これでは規程を満たしているとは思えないし、J開催を想定したスタジアムだとはとても思えない。


4、控え室等
Jの試合開催には選手控え室や医務室等グラウンド・スタンド以外にも様々な設備が必要であり、当然規程にも明記されている。
通常のスタジアムではスタンド下やスタンド上部に設置しているのだが、新スタジアムでもスタンド下に設置することは可能であろうが費用的な問題があり、スタンド下の活用は現実的には不可能であろう。
これらの控え室等についてはメイン上部にある小さな建造物と南側段下にあるクラブハウスで対応することになるのだろう。
メイン上部だけでは間違いなく面積が不足するので、クラブハウスで対応できるものはクラブハウスに設置して、メイン上部には最低限の施設の設置になると思われる。
ところがこのメイン上部の建造物では設置する設備を最低限に限定したとしても規模が絶対的に不足してしまうのだ。
記録室・放送室・警察消防控え室・実況放送室は必ずピッチを見渡せる位置に設置しなければならない。
更に、選手更衣室・審判更衣室もピッチ直近に設置しなければならないだろう。
また、運営本部も場内全体が見渡せる位置に設置するのが通常である。
ところがこれらの設備を設置するには図面上の建物(大きく見ても15×30m程度)では広さが絶対的に不足してしまうと思われる。
建物を二階建以上にする方法も考えられるが、予定地の地盤が砂地であり、復層の建築物を建てるとなると当然基礎工事等の費用がかさんでしまう。
一体全体どうするつもりなのであろう?
町田の野津田スタジアムがこれらの諸室の規格が不足していて昇格が見送りとなったことは周知のことである。
スポット開催ならば多少緩和されるとはいえ、新スタジアムは更衣室等の設備を設置する充分な広さを準備しているとはとても言い難い設計であり、新スタジアム計画は「J開催を視野にいれている」などとは到底思えないのが現状である。

5、観客席の区分
来季のGGC会員募集が始まっているが、これで来季のスタジアムの座席区分が明らかになった。
高い順にロイヤル>メイン自由>バック自由>ゴール裏となっている。
新スタジアムでもメイン開催のバードの席区分に準じた区分とする必要があるのだが、ここで大きな問題が生じる。
バードではメインとバックの構造が全く異なっているが、新スタジアムは掘り下げ式でメイン・バックのスタンド構造・傾斜が基本的に同一となってしまう。
そのため、本来値段の違うメイン・バック間に実質的格差がなくなってしまうのだ。
新スタジアムにはボックス席が設置されるようなので、一応座席のグレードで料金格差をつけることは可能ではあろう。
しかし、メイン中央部には記者席等が設置されるために中央部の座席がかなり制限される。
また、メイン中央上段の最上級のロイヤル席の設置もある。
座席のグレードに差異はあるとはいえ料金の高いメイン自由より(場合によってはロイヤル席よりも)見易いバック自由席が生じるという逆転現象が起きることになる。
スタンドを中央寄りとサイド寄りとに区分して券種の格差をつける方法もあるが、座席の前後は通路となっているので券種のチェックがかなりめんどくさい事になってしまう。
そもそも構造が全く異なるスタジアムを併用する場合には座席区分の問題が生じるのは必然ではあるのだが、特に新スタジアムの場合はかなりの工夫が必要となると思われる。
ほんと、どうするつもりだったのでしょうねぇ。


6、選手の動線
通常選手の入退場はスタンド下にある通路を使用するのだが、新スタジアムではスタンド下に構造物がないためにメインスタンド中央部に選手入退場用の階段を設置している。
つまり選手の入退場はメイン上部のロッカールームからスタンドに設けられた階段を上下する形をとるようである。
この形は選手の動線と観客のいるスタンドが隣接していて、選手の入退場を間近で見る事ができるので一見良いと思われるが、私は問題があると思っている。
間近で選手を見られるということで入退場路に人が集まって混雑する可能性がある。
当然フェンス等で観客とは隔てられてはいるだろうが、メイン中央部にはVIP席や記者席があり観客が集まるのはよろしくないし、スタンド上部は観客の主要な動線として機能する部分である。
無用な混乱が生じかねない。
それにあってはならないことだが、選手が観客間近を通ることで選手の安全に問題が生じるおそれがある。
不甲斐ない動きをした選手や退場になった選手、対戦相手の活躍した選手も通るし、不可解な判定をした審判もこの観客に接する通路を通るのである。
試合開催においてリスクを避ける事、殊に選手等に対する危険性を排除する事は絶対に不可欠なことであるが、新スタジアムではこの点が考慮されているとは到底言い難い。
また、万一ピッチで負傷した選手はこの階段を通るのだろうか?
担架で階段を昇るのは大変だし危ないのだが、こんなことは多分何にも考えていないんだろうな。

選手の動線についてはもう一つ問題がある。
先に触れたように新スタジアム施設がスタンド上部とクラブハウスに分散して設けられるのだが、その結果二つの拠点間を選手等が行き来することになる。
ところがこの拠点間の動線はスタジアム南側の店舗・トイレ等が設置される広場を横断せねばならないのである。
選手が観客の真っ只中を横断するのか?
VIPを人混みの中を歩かせるのか?
プレスの連中が観客を掻き分けて忙しく往来するのか?
通常ではこんな配置はあり得ない、信じられない動線である。
大体、メインスタンド上部は観客の動線として機能するはずなのに、選手が通る動線とクロスさせるのは完全な誤りである。
終了後選手が移動する際には帰路に着く観客の動線はどうするのか?
選手が通る度に観客を分断するのか?
出待ちをするサポへの対応は?
等々非常に問題が生じる設計である。
これではとてもJの試合開催に対応しているとは思えないスタジアムである。



思い付くままに挙げてみただけで問題点はこれだけある。
ほんと、これでもJ開催をするつもりなのであろうか?甚だ疑問である。
ところが実は問題点はこれだけではない。
長くなったので続きは項を変えて書くことにする。
まだまだ続くよ…
ガイナーレから契約満了となる選手が発表されました。
http://www.gainare.co.jp/news/20101130-04.html

大体は予想していた内容ですが、中山・赤尾の二人についてはかなり意外である。

二人とも新卒一年目であり、二人とも学生時代はそれなりに名の通った選手である。
即戦力としては物足りなかったかもしれないが、素材自体は申し分なく、上手く育成すれば将来の主力選手に成り得る逸材であったはずである。
そういう選手をたった一年で見切ってしまうのはいかがなものか?
赤尾については、神戸への入団が諸般の事情で流れてしまい、淡路キャンプで神戸の紹介があって結果的に入団したという経緯があるはずである。
中山については詳しくは知らないがおそらく何らかの仲介者が介在しているのが自然である。
そういう選手をたった一年で切ってしまうのは今後少なからず悪影響を及ぼしかねない。

実際の状況の詳細はわからないのであくまで一般論と断っておくが、新卒一年目で切ることは好ましい事ではない。 
獲得時には当然今後の成長を見込んで獲得したはずであり、獲得した以上は少なくとも充分な育成期間を設けて成長を見守るべきである。
ましてや、ガイナーレの置かれた立場を考えると、基本的に“育成型”のチームという方針を標榜しているはずである。
資金力も決して潤沢ではなく、金で選手を集めることが見込めないガイナーレにとって、自前で選手を育成し、戦力化していくことはガイナーレがJで生き抜いて行くためには絶対に不可欠な要素なはずである。
にもかかわらずこうして新卒者を一年で切ってしまうようではチームの育成能力自体に問題があると受け止められかねないし、チームの育成方針にも疑問符を持たれてしまうおそれがある。
育成型のチームをめざすはずなのに、下手をすれば来季以降の新卒者の獲得に響きかねないことである。

まあ、これはあくまでも一般論であり、個々のケースにはそれぞれ事情があるわけだ。
チームも当然一年で切ることの意味を理解しているであろうし、それでも契約満了とする相応の理由があるのだろう。

個人的には来季以降の不安材料となる気もするが、チーム編成や契約についてはチームを信じるしかない。
入れ代わりでどんな選手が入ってくるのか注目していきたい。

なんか前置きが長くなってしまったが、
シェイ、ケイゴ、コザ、スズケン、今までありがとう!
ゲンキ!ここでの経験はきっと生きてくるよ!
赤尾、中山、頑張れよ!