22)現在のシカゴプランとその間違い | Gokai(財政均衡式)のブログ 

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<現在のシカゴプランとその間違い>


①中央銀行を財務省に統合し、通貨発行を政府に一元化する。
②無からお金を作り出す民間銀行の信用創造を禁止し、100%政府貨幣とする。
③経済成長に必要な貨幣は政府が常時流通に投入する

これにより、
イ)景気循環や銀行の信用収縮・拡張の制御
ロ)銀行の取り付け騒ぎの回避
ハ)政府債務の削減
ニ)民間債務の削減
・・・などの効果が得られるとしています。

疑問1 ①中央銀行を財務省に統合するメリットの有無

・現在は中央銀行が民間銀行で独立性が強く、適切な金融調整を行ってこなかったから、失われた26年が継続していると言いたいのかもしれませんが、もしそうならそれは議論のすり替え本質隠しに過ぎません。
1998年までは、日銀は大蔵省日銀課であったものが独立したのです。それを元に戻すだけでよいはずです。それで十分に金融調整が内閣の管轄、即ち民主主義ののシステムに組み込まれる体制になるはずではありませんか?

疑問2 ②無からお金を作り出す民間銀行の信用創造を禁止し、100%政府貨幣とする。
     ③経済成長に必要な貨幣は政府が常時流通に投入する

これはお金の貸し出しを政府に全て委ねるということのようですが、民主主義社会において、ここまで権力を集中させることに危険性はないのか?
場合によっては、例えば強力な外国政府が日本政府を介して、日本経済をひいては日本の政治を完全コントロールすることが容易になるシステムだと思えて、非常に危険に感じます。
具体的には、優秀な技術を持つ中小零細企業の資金繰り悪化を意図的に操作しその企業を技術ごと外国企業に乗っ取らせるということも容易になるわけです。
現在はマスメデアを握られている。そして経済界も上の方はほぼ権力が集中している様です。
そして金融の細かい部分も彼らに握られるのです。

疑問3 現代貨幣システムの弊害についてです。

現代貨幣システムがさまざまな経済問題を引き起こしているのだからシカゴプランを推奨しているということでしょう。
シカシ、現代貨幣システムの不備がどのように現実の経済に悪影響を及ぼしているというのでしょうか?

例えばシカゴプランの効果としてあげている、
イ)景気循環や銀行の信用収縮・拡張の制御
・・ですが
それが現代貨幣システムだから繰り返されるわけではなく、現代貨幣システムを理解できていないから起こった現象に過ぎず、だからわざわざ換えねばならぬ理由にはなりません。

ロ)銀行の取り付け騒ぎの回避ロ)銀行の取り付け騒ぎの回避
これもペイオフ制度さえ撤廃すれば、現代の貨幣システムでも起こりえない現象です。

ハ)政府債務の削減
政府債務をを削減する必要は全く無く、むしろ政府債務を増加させることにより、財政は均衡に向かいます。

ニ)民間債務の削減
シカゴプランであろうと現代貨幣システムであろうと資本主義であるかぎり民間のお金は偏在していく運命にあるので、民間債務が減ることは無いと思います。
ただ民間にお金を貸さないというのならば、理屈は合いますが、それなら経済活動は滞ることになります。
民間債務は削減することよりも、お金の偏在をこそ遅らせるべきで、そこが間違えているように思いますね。

バブル崩壊による不況回避のための
1)財政出動、
2)量的緩和論
3)インフレターゲット論
4)量的緩和+インフレターゲット=アベノミクス
5)政府紙幣発行論
6)藤井聡教授の国土強靭化論
そして、
7)シカゴプラン・・ですか?


このようにいつまでたっても正解に行き着かないのは、“原因論”をスルーしているからのように思います。