BLですよ~。危険危険!!
中原一也さん、ラヴァーズ文庫では初めてかぁ。
ラヴァーズらしくエロで終わるのかと思いきや、エロはエロだけど素敵なエロでした。(痛そうなのは眉間に皺寄せながら読みましたが)
あらすじ・・・剣道の道場を経営する永岡家が抱えた多額の借金。若き師範・永岡蒼に返済を迫ってきたのは、十年前門下生として共に精進した望月だった。望月の変貌ぶりに戸惑う永岡に、ヤクザとなった男は容赦なく、自分の舎弟たちへ永岡を凌辱するよう言い放った。『そろそろ道場を売る気になってきたんじゃないのか?』。神聖な道場を穢す快楽の拷問が果てしなく繰り返される。永岡は望月にやめてくれと訴えかけるが、かつての親友は冷たく見下ろすばかりで・・・・。ねじれてしまった友情の向かう先は!?
道場で凌辱されまくる『淫雨』とそれからの話『邪淫』からなる一冊。
『淫雨』はほんとずっとヤられてました。血とか・・・(∋_∈)
『邪淫』も痛々しい描写が多くて。胸にピアスとか想像つかんもん(>_<)いやだ~(ToT)
あまり凌辱とか好きじゃないんですが、それでも読めたのは中原一也さんだからかなぁ。
ストーリーや心理がしっかりしているから惹かれながら読めるんだと思う。
望月は何を思ってヤクザになって、何を思って永岡の凌辱を見てたのか。
それが凄く気になったまま『淫雨』が終わり、『邪淫』でそれを追及していく永岡。
ラヴァーズらしい薄さなので、スラッとまとまっていて読みやすい。
読みやすいしまとまっているんだけど、最後の余韻が一癖あるのがまたなんとも。中原一也先生らしい。
だって、愛情を知らずに育った直也を救うのは誰なんだろうどうなるんだろうとか、結局望月の傷は大丈夫なのか、死なないのか。永岡と望月二人はこれからどうなるのか。
どうとでもとれるエンドで。超気になる!!
でもカッコいい終わり方!!
でも気になる!!
でもカッコいい終わり方!!でも・・・・(エンドレス)
直也も生い立ちがあるから嫌いになりきれないし、むしろ幸せになって欲しい。
てかもう、中原一也先生が書くヤクザや極道、やさぐれた感のあるハードボイルドの男は絶品ですなぁ。
今回も望月の男の色気ムンムンで。
表紙のヤクザ的スーツ姿もかなりそそられるけど、特に司祭服!!!!!
ヤクザが神父!!!!!悪い神父!!!!!!
萌ーえーるーーー!!!!
着崩した司祭服(ToT)ハァハァ
司祭服のくせに色気が抑えきれてないとこがもう(ToT)ハァハァハァハァハァハァ
國沢智先生のイラスト、何回か読んだことあるけど、
“こんなにカッコいい絵描けたっけ??”てくらい良かった。
もう望月がカッコよくてカッコよくて。
一番最後の挿絵、これだけでこの本を買った価値があるというもんです。
ヤクザや極道、やさぐれた感じのハードボイルド男は、奈良千春さんか國沢智さんがええなぁ!!と思うに至るくらい良かった。(しかも両方ラヴァーズ常連さん)
中原一也先生のヤクザもので大好きな作品があるんですが、それ絶版になってて手に入らないんですよね。
タイトル忘れたけど、ヤクザの不器用な男が草臥れた只のオヤジに惚れるっていう・・・・。
それもいつか何かの形でまた刊行されたらいいなぁ。