大津､劇的V弾!ﾒﾀﾞﾙいける

国際親善試合(21日､U-23日本2-1U-23ﾒｷｼｺ､ﾉｯﾃｨﾝｶﾞﾑ)ﾁｬﾗ男が仮想ｽﾍﾟｲﾝを撃破だ! ﾒﾀﾞﾙ獲得を目指す日本男子代表が､初戦でぶつかる強豪ｽﾍﾟｲﾝを想定したﾒｷｼｺ戦に2-1で勝利した｡1-1の後半42分､途中出場のFW大津祐樹(22)=ﾎﾞﾙｼｱMG=が右足ﾎﾞﾚｰで決勝点｡本番前最後の強化試合でﾒﾀﾞﾙ候補のｼｰﾄﾞ国に競り勝ち､本番に弾みをつけた｡五輪のｻｯｶｰは27日の開会式に先立って始まり､5大会連続9度目出場の日本は､26日に初戦に挑む｡
腹の底からの雄たけびが､久々に太陽がのぞいた英国の空に響いた｡1-1の後半42分｡FW杉本とﾒｷｼｺDFが競り合ったこぼれ球をFW大津が右足で強振｡ｺﾞｰﾙに突き刺さった｡
｢いやあ､想像していた通りの軌道に行って､いいｺﾞｰﾙでした｡きょうは途中から(出場)ということで､自分自身でも燃えていた｣
2日の代表発表後､11日の五輪壮行試合･ﾆｭｰｼﾞｰﾗﾝﾄﾞ戦､18日の強化試合･ﾍﾞﾗﾙｰｼ戦と1ﾄｯﾌﾟで先発｡しかし､2試合ともｺﾞｰﾙを挙げたのは途中出場の杉本だった｡大津はこの日､ﾍﾞﾝﾁｽﾀｰﾄ｡燃えないわけにはいかない｡男の意地を見せた｡
1年前まで在籍したJ1柏での風貌や言動から｢ﾁｬﾗ男｣のあだ名がつくが､ｻｯｶｰについては熱き心の持ち主｡同年代の日本代表MF香川真司に､ﾗｲﾊﾞﾙ心を燃やす｡4月21日の敵地･ﾄﾞﾙﾄﾑﾝﾄ戦でｺﾞｰﾙを見せつけられた｡｢目の前でｶﾞｯﾂﾎﾟｰｽﾞでした｡やっぱりあの人はすごい｡最高の技術を持っている｣と認めながらも､｢考え方とか参考にはなりますが､自分らしさは失ってはいけない｣とｷｯﾊﾟﾘ｡ﾄﾞｲﾂに渡り､球際の激しさ､根底にある闘争心に拍車がかかった｡11日のﾆｭｰｼﾞｰﾗﾝﾄﾞ戦では後半ﾛｽﾀｲﾑに追いつかれ､周囲の目をはばからずに泣いた｡前評判をよそに､大津の目にはﾒﾀﾞﾙがはっきり見えている｡
ﾊﾟｽをつなぐﾒｷｼｺは､初戦でぶつかる強敵ｽﾍﾟｲﾝに通じるものがある｡｢ぜひ対戦したい相手だった｡選手