7年ぶりの再演。
キャラメルボックスの「雨と夢のあとに」を観に行って来た。


☆ストーリー☆
桜井雨は中学2年の女の子。幼い頃に母を亡くし、今はベーシストの父・朝晴と二人で暮らしている。朝晴は蝶の採集が趣味で、幻の蝶と呼ばれているコウトウキシタアゲハを捕まえるために、台湾へ行く。森の中でついに幻の蝶を発見!ところが、捕まえたと思った瞬間に、穴に落ちてしまう。
数日後、朝晴は無事に帰国。心配していた雨は、涙を流して喜んだ。が、朝晴の姿は雨にしか見えなかった。朝晴は自分の体を穴の底に置いてきた。魂だけが戻ってきたのだ。もう一度、雨に会いたくて・・・。
(ホームページより転載)


以下、ネタバレあり。


最初、あつをさんが朝晴役をやると知ったとき、雨ちゃんと親子に見えるのかなぁって心配だった、何しろ若く見える人なので。
でもそれがかえって良かった。
雨ちゃんにとって、若々しくてかっこいい自慢のお父さんだったんだよね。ちょっと頼りなくても。

親子がとても良かったのはもちろんだけれど、周囲の人々もとってもよくて。
特に達也さん演じる早川さんには泣かされた。
朝晴への友情、娘同様に可愛がってきた雨への想い。

朝晴としては、たとえ魂だけの存在になってもずっとずっと雨のそばにいたい。
雨のことを守っていきたい。
でもそれはかなわないことで。

そのことを悟った朝晴は、ずっと絶縁状態だった父親に会いに帰省する。
もう、このシーンに本当にもう、号泣。
西川さん演じるお父さんが素晴らし過ぎる。
父、母、そして朝晴の揺れ動く細やかな心の動きに涙した。

最後の観覧車のシーンは美しくて悲しい。
こんな別れ、つらいよなぁ。

それでも明るい未来に向かうエンディングで、雨ちゃんを優しく包み込むように、石田匠さんが歌う「永遠の雨」が静かに流れて。
やっぱり最後は泣きながら笑う。
それが生きていくってことなのかな、なんて思ったりもして。




演劇集団キャラメルボックス「雨と夢のあとに」
東京公演はサンシャイン劇場にて8月18日(日)まで。
その後、大阪、名古屋公演と続きます。
http://www.caramelbox.com/