先日観に行った、演劇集団キャラメルボックスのハーフタイムシアター(上演時間60分の演劇)、藤沢周平作品の舞台化の2本立てのうちのもう一本「盲目剣谺(こだま)返し」を観てきた。


☆あらすじ☆
海坂藩士・三村新之丞は幼い頃から学問と剣術に秀で、藩校では秀才、道場では麒麟児と呼ばれた。出仕後は藩主のお毒味役を勤めていたが、ある日、貝の毒にあたり、両目の視力を失ってしまう。自暴自棄になった新之丞を、妻・加世は献身的に支えた。半年後の九月、新之丞は加世の変化に気づく。化粧の香りが以前より濃くなったのだ。加世は月に一度、目の病に奇効があるという不動尊へ祈祷に行く。その帰りも遅くなった。よその男と会っているのか?嫉妬に苦しんだ新之丞は、老僕・徳平に、加世の尾行を命じる・・・。
【キャラメルボックス公式サイトより転載】



深く深く感動した・・・。
何よりラストシーン。ぶわーっと涙がこみ上げたところで暗転、幕。
おかげでカーテンコールのあいさつは泣き顔で聞くことに。

「隠し剣」のほうもキャストが魅力的だったけれど、こちらの「盲目剣」も素晴らしかった。
新之丞役のあつをさん。こういう苦悩する役を演じるあつをさん、好き(笑)
まーやの加世もとても良かった。美しくてひたむきさがせつなくて。
そして両方の作品に出ている達也さん、かっこよかったー!
菅野さんの老僕役も味があってよかったな。



2本両方観てみて感じたのは、キャラメルボックスの「時代劇精鋭部隊」(笑)みたいなものができていて、ますます腕を磨いているなぁということ。
殺陣の迫力や美しさ、所作や時代がかった台詞まわしの巧みさ、さすが長く積み上げてきただけあるなぁと。
すっかりベテラン劇団になったんだなぁと、割と初期の頃から観ている人間としては感慨深いものがあった。

でもファンタジー作品が好きなんだけどね(笑)





「隠し剣鬼ノ爪」「盲目剣谺返し」
池袋サンシャイン劇場にて、3月10日まで上演。
演劇集団キャラメルボックスHP http://www.caramelbox.com/