アメリカ滞在中の週末は決まってゴルフを楽しんだ。


アメリカのゴルフ場は、日本の山間部の空き地を利用しているのとは異なり、アップダウンが少なく、そのほとんどが住宅地で囲まれていた。ゴルフコースに隣接している高級住宅の庭にはプールがあり、子供たちのはしゃぐ声も聞こえることも珍しくはなかった。


家並みがフェアウェイに近いホールではクラブの選択は慎重に行う。住宅地にも防護ネットはあるものの、少しでもミスショットをすれば十分に超えてしまう。

一緒にラウンドした人が窓ガラスを割ってしまったことがあったが、被害慣れしているその住人は、意外に明るく対応していた。そんな場合の賠償はゴルフ場は絶対に責任を取らない。あくまでも打ち込んだゴルフプレーヤーの責任である。後日、窓ガラスの修理代金の請求書が被害者より送られてくる。


ここで考えなければならないのは、ゴルフ場利用者としての責任である。家に打ち込む可能性がある場合には、細心の注意を払いクラブ選択をしなければならず、被害を与えない、より確実な方策をとるマネジメントが必要となる。


さて、それに関連して、防音壁の未整備なサーキット場で近隣に迷惑な騒音を発生させた場合の責任問題を考えてみる。

防音壁が未整備にも関わらずに近隣に迷惑な騒音を発生させるのは、ドライバー、主催者側の責任も大いにあると考えるべきである。特に主催者の責務は大きい。お金を払っているからといって、近隣に迷惑をかけるほどの走り方をして良いはずがない。サーキット場を選ぶのは主催者であり、利用者である。サーキット場の周辺環境を良く認識して走行すべきである。


近隣に迷惑が及ぶことが分かっていても、走り方を指導しない、どんな騒音が発生しようがお構いなしなサーキット場の責任が一番言及されるべきであることは言うまでもないが。