平成23年7月25日(月)作業人員 3名 『累計 15人工』
下地補修
本日も下地補修の続きを行います。
先日、上野氏が行っていたUカットの状況はこのようになっています。
(わかりやすい様にネットは撤去)
前回マーキング時には無かった赤色が追加されています。
この赤色はクラックでも比較的隙間が小さいクラックで、ヘアークラックと呼ばれるものです。
このヘアークラックはUカットを行わずに補修する予定でしたが、量的にあまりないので急遽変更、Uカット工法で補修することになった箇所です。
予定ではフィラーという材料で隙間を埋める予定でしたが、ここまで下地補修を行っているためせっかくですので、Uカット工法に変更した次第です。
それでは本日の作業内容に移ります。
本日はいつもの3人態勢(先日は2人)ですので、各それぞれ担当を決め作業を行います。
それぞれの担当作業は、
Uカット工法カチオンフィラー埋め戻し(私担当)
バルコニー手摺取合いシーリング材撤去(林氏担当)
屋上クラックUカット~シーリング(上野氏担当)
終わった人からその他の補修
という作戦で、作業を進めていきたいと思います。
まず私のUカット工法カチオンフィラー埋め戻しです。
前回打っておいたシーリング材は十分乾燥しておりますので、その上からカチオンフィラーという補修材で溝を埋めていきます。
この溝は1回の埋め戻しでは周囲の外壁と補修した箇所がフラットになりませんので、2回に分けて埋め戻しを行います。
このUカットの溝を埋めながら、一緒にこのようにシーリング材を削った箇所も補修を行います。
カチオンフィラーで補修後の状況。
今回使用しています材料ですが、
カチオンフィラーとはこのような補修材になります。
エスケー化研
ミラクファンド KC-1000
粉体と液体の2つに分かれており、この2つを混ぜ合わせて作る補修材になります。
この補修材は一見すると単なるセメントに見えますが、性能は普通のセメントよりも遥か上の凄いセメントです。
このカチオンフィラーの特徴は、通常のセメントでは密着出来ない下地(磁器タイルや塗装面)などにも強い密着性があるセメント系の補修材になります。
今回補修する箇所の下地の種類を確認しますと、Uカット内はシーリング材、その廻りは塗装となっておりますので、共に通常のセメント(系の補修材)では密着性に欠ける為に、今回はその様な下地にも密着が期待出来るカチオンフィラーという補修材を使用した次第です。
セメント(系補修材)についての説明 ・・・ コチラ(記事未作成)
さすがに性能が良いものですので、値段の方も少々高価です。
通常のセメントは400~500円程度ですが、何とこのカチオンフィラーはその10倍以上。
この1袋のセットで6000~7000円程度する高級なセメント(系補修材)となっています。
安価なセメントで補修を行うことも可能ですが、その場合はまず表面にセメントがのっているだけで殆ど外壁と密着はしていません。
そのままその上から塗ってしまえば、その時は見た目的にわかりませんので大丈夫なようですが、恐らく数年後その箇所は浮いてきます。もしくは浮きは生じていなくても健全な状態を保っているかどうかは不明です。
そのような将来のリスクを考えますと、いくら値段少々高価だとしても適切な材料を使用する方が安全で安心です。
万が一、数年後手直しとしてやり替える費用を考えますと、この価格は安いものですね。
セメントの話しはここまでとして、林氏の作業状況は・・・
先日塗膜撤去したバルコニー笠木の手摺の根元のシーリングを撤去中。
カッターを使用しまして切り取ります。
その後ワイヤーブラシを使用しまして、
僅かに残っているシーリング材を除去していきます。
撤去が終わった状況です。
その後、林氏はカメラマンに転身。
次に上野氏ですが、
屋上担当の上野氏は、屋上のクラックをUカット中
Uカット完了後外壁の時と同様、清掃を行い、
シーリングをする為のプライマーを塗っています。
ここまでの作業でほぼ午前中は終了です。
私と林氏は昼食も兼ねて近くのホームセンターに買い出しです。
しばし、上野氏ともお別れ。(といっても1時間程度)
昼からの作業は各人、午前の続きを行います。
ホームセンターより返ってきた私は、この箇所の補修。
外壁内部の換気をする為の換気口。
これは以前S様が壊れた換気口をご自分で補修を行っていた様です。
配管のエルボを利用して換気口を作られていた様です。
コレを見た時「なるほど」と感心したものでした。
今回はこの換気口を新たに取り替えますので、まずは外しておきます。
カッターで廻りを固定しているパテを切り取り剥がします。
パテを外し、エルボを外しましたことろ以前の換気口が登場。
これも外します。
ここで新しい換気口の登場です。
名前は換気エルボといいます。(そのまんまですね)
先ほどの買い出しはこれを買ってきました。
この換気エルボはシーリング材で固定しますので、まずプライマーを塗りまして、
シーリングを行います。
後は乾燥すれば取付完了です。
屋上の上野氏も、
先ほどプライマーを塗っていたUカット内部にシーリングを行っているようです。
この際、上野氏にはバルコニーの笠木のUカットの処理も一緒に頼んでおります。
目地内清掃後、
プライマーを塗り、
シーリングを行います。
その他、本日の下地補修はこのような箇所も行っております。
建物の巾木部分。
この箇所をディスクグラインダーで塗膜除去。
他には門柱。
同じくディスクグラインダーで塗膜除去。
このような状態が、
このようになりました。
この作業を終えるころには、夕方近くになっていましたので、本日朝一で行っていたUカットの埋め戻しを再度行います。
時間も十分に経過しているため、1回目のカチオンフィラーも乾燥済。
再度、2回目の埋め戻しを行います。
そして本日最後の作業は、手摺根元のシーリング。
プライマーを塗り、
シーリング材を充填。
押えて仕上げます。
以上で本日の作業は終了です。
今回一連の下地処理で使用してるシーリング材は、
サンスター技研
ペンギンシール 999 typeNB
というウレタンシーリング材です。
ブリードを起こさないノンブリードのシーリング材となっています。
今回Uカットで使用したシーリング材は6本。
1本で5m程度のシーリングが出来るとして、約30m程度Uカットを行ったことになります。
見積り時には下からの確認でしたのでこれほどクラックがあることに気づいていなかったのですが、実際に上がってみて少しビックリでした。
何せ見積りには計上していませんでしたので、クラック処理の予算が全くありません。
追加も後からは言いたくはありませんので、今回は自分の見落としとして予算なしで行うこととしております。
S様には大変長らくお待たせしておりましたのでそのおわびとして、そして、毎日色々とお気遣いをして頂いておりますので、そのお礼も兼ねまして今回は良しとしましょう。