『ブルーバレンタイン』 | dramatique

『ブルーバレンタイン』

やっと観れました『ブルーバレンタイン』@TOHOシネマズシャンテ。

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Blue Valentine

監督:デレク・シアンフランセ
出演:ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ、フェイス・ワディッカ、マイク・ヴォーゲル…
2010年/114分/アメリカ合衆国

シンディ(ミシェル・ウィリアムズ)とディーン(ライアン・ゴズリング)は結婚7年目を迎えた夫婦。シンディは看護師として忙しく働いているが、ディーンは朝からビールを飲みながら壁を塗る怠惰な仕事ぶり。内心お互いに不満を抱えつつも娘と3人で表面上は平穏に暮らしていた。そんなある日…

こわれかけた夫婦が別離を決める1日と出会った頃のブリリアントな日々を交互に描く痛ましいラブ・ストーリー。


…なんですけど、噂では男性が号泣する映画だと聞いていたのに、上映が終了した途端、劇場で女性客のグループから笑い声が起こってややビックリ。やはり女性の方が現実的で男性の方がロマンティストなのか、女子会のなせる技なのか…ちょっと怖いw

それで、色々調べてみたら、人によって反応が様々な映画のようで…そういう作品ってすごくいいと思う。皆で観て、感想をぶつけ合ったりすると楽しそうです(↓実際、町山さん達がやってるし↓)。

http://b-valentine.com/report.html

それにしても、主人公2人の迫真の演技はリアルすぎて凄かった。ライアンは役作りのためにかなり増量して禿げデブ男に、ミシェルは生活に疲れた女になりきっていた。

本来、ディーンはとても優しくて生活を楽しむクリエイティブな面もあるハンサムな青年だった。ただ、家庭に恵まれない幼年時代を過ごしたため家庭生活に憧れていたりする。そして、実はミシェルも根底に問題を抱えていて、男にそれを受け留めてほしい願望がありながら、仕事においては勉強家で成長したいと努力していたりする…そんな2人。


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それぞれ良いところがあるし、思いやりもあったりするのに、そのタイミングがズレてしまったり、同時に同量じゃなかったりする。それが男女関係の難しいところ。共に暮らす年月が数年も過ぎれば、なかなか新鮮な気持ちで向かい合うこともできない。

ちょっとしたきっかけから、あれよあれよとどんどん悪い方向へ進んでしまう。

でも、漂うように揺れる美しい映像や音が差し挟まれるおかげで、苦しく切ないはずの世界なのに、なぜかリラックスして観れてしまった。

絶望的なようだけれど、希望がまったく見出せないわけではない。

こんな風に、男と女は傷つけ合ってしまうんだよ、ということを客観的に見る経験を持っていた方がいい(自分のことはわからないから)。男性も女性も、それぞれ1人で観に行って、お互い付き合う時にこの映画を思い出しながら相手を気遣うとよいのではないだろうか(何だか恋愛講座みたいになってしまうw)。