ブラックジャック 第11話 | ジョーバ博士の独りごと 《馬と頼惰(ライダ)氏の呑気な日常》

ブラックジャック 第11話

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 種付けシーズンも無事終わり、5頭とも妊娠した。先が楽しみだ。

 

 しかし、『ジャック』が言うようにうまくいって仔馬達がレースで活躍したとしても、これから3年以上も収入がない。

 先ず、経費を削減することにしよう。

 近所の農家の方から開いている農地を借りて牧草を作る事にした。俺はこうした事はど素人だが、農家の人は親切で種まきの仕方などこまごまと教えてくれる。トラクター等の農機具も貸してくれて、夏には立派な牧草が育った。

 毎日牧草を刈ってきて与えれば、馬は草食動物なので餌代はほとんどかからず大助かりだ、

 ついでに俺達の野菜も作り、毎日きゅうりばかり食べて『河童』になりそうだが贅沢は言えない。


 たまには、『ジャック』をポケットに入れて厩舎をまわり、レースの情報を仕入れる。

 『ジャック』が出走する馬から体調などを聞き出す訳だ。情報の量が増えれば馬券が勝てる確立が上がるだろうとの思惑だが、こっちの方はトントンで、あまり儲からない。

 もっとも俺も『ジャック』以外の馬に本気でつぎ込む気にならないので、買い方もお遊び程度だ。


 『ミキ』は乗馬の試合での成績が買われて、近くの乗馬クラブで『インストラクター』として頼まれていて、人気があるようで多少の小遣い稼ぎになるようだ


 そんな生活が一年続いて、桜の季節には5頭の仔馬が生まれた。



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