一通の手紙

一通の手紙。

この手紙は当社の関連、

八王子のキワエンジニアリングにいる

黒澤君の息子・コテツから。

彼は父子家庭で、一人でいるのが淋しいのか、

父ちゃんのいる八王子倉庫の、

アンティーク家具売り場によくいる。

私の顔を見ると飛んできて挨拶をする。

私は、

コテツ、挨拶に来たからって、

お小遣いはもらえないぞ。

いつもいつももらえると思うな！

と言う。

うん・・・と言いながら、

ちょっと淋しそう。

帰り際に、

コテツ、じゃぁ元気でなぁ

と言って別れる。

でも結局、その時にまた小遣いをあげてしまう。

良いことでないが、

昔私にも、気のいいおじさんがいた。

父の弟で、拓大出身で、

タケシ、時計が無いか、

などと言って時計をポンとくれる。

小遣いもくれる。

嬉しかった。

そのおじさんが好きだった。

よく考えると、その叔父の行動はどうだったか。

でも子供のころの想い出は、

ちょっと渋い。

ダンディなおじさん。

父とは違っていた。

コテツは、勉強はできないって言ってた。

でも絵は大好きだと言っていた。

父ちゃんも、社長も、頑張るから、

大人になったら、いい店作っておくれ。

絵も書いておくれ・・・。

Good Luck！

中島