札幌~上野を結ぶ寝台特急『北斗星』の廃止の噂が流れている。

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札幌駅にて撮影した北斗星。道内は青ガマのDD51が牽引する。

2015年に北海道新幹線が新函館まで開業し、青函トンネル内の架線電圧が2万Vから2万5千Vに昇圧し、既存のED79では通過できなくなるのが廃止の噂が流れている理由のようだ。
北斗星は1988年の青函トンネル開業と同時に運転を開始したが、デビューから四半世紀を経た今も人気列車で、満席になることもしばしばだ。
札幌駅では北斗星だけでなく、寝台特急が入線する度にアイドルの撮影会のような光景が繰り広げられる。

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北斗星の後部

JR貨物では電圧の昇圧対策としてEH800形を開発中だが、旅客列車の牽引は想定していない。
旅客列車の後ろに貨物列車が付いていた、いわゆる【混合列車】が運行されていた国鉄時代であれば機関車の融通は利いたと思うし、DF200が北斗星の先頭に立っていたことも想定できる。
貨物と旅客を分業化したのは双方にとって、メリットの方が大きいようにも思うが、機関車の融通が利かない点を考えれば、国鉄分割民営化の功罪のうち、『罪』のように思えてならない。

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北斗星の行先表示。国鉄時代そのものの表記だ。

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北斗星の電光表示。

前述したように、北斗星は札幌~上野を結ぶ夜行寝台列車だ。来春には上野~青森を結ぶ『あけぼの』が廃止される。仮に予定通り北斗星が廃止されると、定期列車としての『上野発の夜行列車』が絶滅することになる。
かつて演歌にも歌われた上野発の夜行列車。かつては八甲田、ゆうづる、はくつる、北陸、あけぼの…と数多く運行されていたが、ダイヤ改正のたびに廃止されていった。
夜行列車は独特の旅愁を誘う雰囲気があるし、寝ている間に目的地に行ける利便性があるし、何よりも夜行バスよりはるかに快適だ。
JR貨物側と機関車の問題を話し合い、北海道新幹線新函館開業後も北斗星の運行は継続してもらいたいものだ。
そして何より、上野発の夜行列車の灯火は絶対に絶やしてはいけないと私は思う。