エロゲともに振り返るゼロ年代の残りかす | 駄文

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皆様こんばんは
今日も島根県の端っこからnaxasです。
みんなのアドベント楽しく読ませていただいております。

  

 自分もアドベントしちゃおうと思って多分誰とも被らないネタを探した結果表題のようなことになったのですが、メモ帳使ってたせいで頭から吐き出した文章が消失してしまいました。

本当はオタク業界の変遷(年代層やオタクというもの自体の変化、そして変化したオタクが成長してしまったことに焦点を当てていきたいと思っていました)に伴う近年のエロゲ業界の衰退の理由(全盛期の年750本超の販売ベースが今年はおそらく300本前後と半減)や、

業界の衰退に前後して起きるラノベ、アニメへのライターの流出、

2007年末から2008年にかけての『Dies irae』『Garden』『魔法少女アイ参』未完成発売事件と、近頃の深夜アニメの供給異常の相関性などについて、年代ともに追っていく一大スペクタコーになる予定でした。


ここからは、自分の好きなエロゲの一口メモ等妄想成分多めの雑文で埋め尽くされていきます。

できるだけ当たり障りのない書き方をするつもりですが、18歳以上を対象にしたゲームの話がメインになるので、未成年だから気になる方、そういうのが好きではない方はここらへんで、ページを閉じて明日のアドベントを楽しみにベッドに入ってください。

 

そもそもエロゲとは何なのかから始めていくべきなのかもしれません。少なくともこの記事の中では、"成人向けに発売されたPCユーザー向けのノベルゲーム"を指してエロゲという単語を使っていきたいと思います。ギャルゲという言葉をご存知の方もおられると思いますが、ギャルゲという言葉との違いとして成人向け、PCがメインという点が大きな違いになります。

 

なぜ、エロゲなのか。という話になると、よく言われるのが表現の自由でしょうか。

エログロ、犯罪、一般向けのノベルゲームでは難しい表現を自由に行えるという利点があります。もちろん業界規制、ソフ倫などの壁はあるわけですが…。

個人的に挙げたいのが、絵画、映像的な表現と文章表現のいいとこどりと言える、ノベルゲームの形態でしょうか。

絵、絵を組み合わせり動きをつけたり、音楽、音声、文章、これらのパーツを場面場面にあわせて上手く使うことで、様々な表現が可能になります。

そして、これらの素材を安価に調達して組み合わせることで、費用対効果に優れた作品が出来上がるという点です。

なかには製作費をペイできてるのか分からないような力の入った作品もあります。逆説的に言えばそういった近年の大作志向のせいで、他社の水準に引き合わせざるを得ず、ボリュームだけ水増ししたうっすいカルピスのようなエロゲが増えてしまったことも業界の衰退の一因かもしれません。

消費者の求めるハードルは高くなる一方で、エロゲ制作一本で得られる財源、賄えるリソースには限界があります。その結果、グッズ販売やメディアミックスなどの利益が出やすい副業に成功したブランドが生き残り、弱小ブランドは淘汰されていく現状があります。

もちろん、ゲーム一本(+α)で安定した経営を行なっているソフトハウスがあることも事実です。ですが、それは元々安定した経営が出来ていたからこその知名度、信用があってこそのものです。

中古売買が盛んで、新作の売り上げは予約数に値段を掛けた数にほぼ等しいこの業界で、新規ブランドや弱小ブランドにおいてその制作費、広告費の捻出は大きな課題になります。

その解決策がすでに解散したブランドの往年の名作のリメイクやクラウドファンディング、DL販売なのかもしれません。 


要約すると安くそれなりに見れるものが出来上がるということ(ものすごい偏見

 

 

 

2000~2004年
この辺りはリアルタイムでプレイしてるわけではないので簡単に。
1999年から2000年にかけてKey、TYPE-MOON、NitroPlusといった事業転換、メディアミックスに成功したブランドが発足しています。
Leaf(AQUAPLUS)も成功したブランドといえると思いますが、もう少し早く1995年に一番最初のゲームを発売しているのを考えると少しお兄さんですね。
有名なFate/stay nightやCLANNADもこの時期に発売されています。
Fate/stay nightなんかはコンシューマーやソシャゲ、アニメなどこれだけで10年商売が続いているコンテンツです。すごい。
だけど、TYPE-MOONは月姫のリメイク早く完成させろ。以上。

 

余談ですがFrontWingというグリザイアシリーズで有名なブランドもこの頃発足です。
個人的にFrontWingはグリザイアの一発屋感がすごくてあんまり好きではないのですが(TYPE-MOONと何が違うのか)、
グリザイアシリーズで一発当ててから、高い評価を得た同人ノベルゲームのコンシューマー移植を行なったり、社内制作ラインの製品も非18禁バージョンを用意したり、
ターゲットを一般向けにずらそうと頑張っているブランドであります。上手くいかんと思うがせいぜい頑張れ

 

 

2005年
BGM:『さくらむすび』よりOPデモ(https://www.youtube.com/watch?v=86MVpbFnFMc)

 

『ToHeart2 XRATED』
人生で初めてプレイしたエロゲ。毒にも薬にもならぬテキスト、耳を素通りしていくBGM、かわいい女の子がたくさん。特に語ることもないゲームなのですが、
キャラクターがかわいいは正義を体現したような作品であります。
特に、ヒロインの一人、タマ姉こと向坂環は、その立体受けする造形から2016年現在でも新しいフィギュアが作られているエロゲ界を代表する10年選手といってもいいでしょう。

 

『最果てのイマ』
世に出たことが奇跡。解けないジグソーパズルのような作品。SF、考察好きにはぜひやってほしい作品。
作中で、携帯電話でMTGとしか思えないゲームをやっている描写があるのですが、
巷の中高生にハースストーン(ヘンタイストーンかもしれない)が流行っているという噂をきいて、
ライターの想像が10年経って現実になっていることに時の流れを感じます。

 

『さくらむすび』
ロリ。至高の幼馴染。しかし、読み進めるにしたがって主人公たちの出生に秘密があることが示唆されていきます。
この秘密の中身が物語の中ではっきり明示されることはないのですが、物語を壊しかねない猛毒であることはたやすく想像できます。
なので、臭い物に蓋をして、きれいなものだけ楽しめる人にお勧めの一本であります。それでも十分楽しけりゃ問題ないじゃねぇか。

 

 

2006年
特に語れることがない一年。界隈では、『マブラヴ オルタネイティヴ』や『戦国ランス』が高く評価されているのですが、やってないのでわかりません。

 

『遥かに仰ぎ、麗しの』
監獄のような学園、問題を抱える少女たち、超絶素敵主人公による健速テキストが炸裂する快作…
なのは、半分だけで別のライターが書いたもう半分はめちゃくちゃ酷評されててかわいそう。
某大規模レビューサイトでも半分だけでも買う価値があるとか、散々なこと言われている。

 

2007年
BGM:『R.U.R.U.R』より"Yah Chaika"(https://www.youtube.com/watch?v=khzQ1sdY0T4)
個人的には粒ぞろいの一年。ここに挙げた作品以外にもたくさんある。


『リトルバスターズ!』
筋肉。笑えるし泣けるしこれぞKeyなのではと言える作品。
アニメ版はテンポ悪いし、面白くないところを抽出したようなシリーズ構成のギャグセンスにうんざりである。
シリーズ構成の島田満さんがシリーズ構成を担当しているアニメに『ジュエルペットてぃんくる』という作品がある。
一部のおじさんに大うけで、子供向けアニメなのに完全予約生産で8万円のBDBOXが発売されるまでに至った作品。
4クール52話にまったく無駄なく夢、努力、出会い、別れが詰まった素敵な物語なので、娘ができることがあったら一緒に見ようと思ってます。
みんなもぜひ見て。

 

『ひまわり』
緻密なストーリー構成で話題になった作品。BGMはフリー素材なのによくマッチしている。
漫画化されガンガン?かどこかで連載していたのですが、もともと書いてた作品を打ち切らせて作画担当を引っ張ってくる強引な手法に、友人がブチ切れていたことしか覚えてないです。
ちなみにこの漫画も無事打ち切られて、今は別の漫画を描いているご様子。

 

『カタハネ』
リメイクされたので気が向いたらどうぞ。

 

『赫炎のインガノック』
喝采せよ!喝采せよ!これもフルボイス版が出てるはず。

 

『ひまわりのチャペルできみと』
きみは襲い掛かってくる意味不明な選択肢を全部選択せざるを得ない。僕は確認するのめんどくさくなって途中でやめた気がします。
はまる人は腹筋を鍛えられるいい作品。

 

『R.U.R.U.R』
最果てのイマが和SFだとするならこっちは洋SFだと思っている。BGMが好き。

"しあわせ"って何なのかという話。
コンシューマー版はすてきなセリフの数々が削られていると思われるので、出来ればPC版を。

 

 

2008年
BGM:『るいは智を呼ぶ』よりOP"絆"(https://www.youtube.com/watch?v=UkdK-BZbIIg)

 

ごらんの有り様だよ!!
ジャンルは違えどそれぞれ期待されていたゲームが未完成のまま発売される悲劇。
延期、延期の末の未完成の発売なんだろうけど許されない。
ちなみに『Dies irae』だけはしっかり完成させて許されている。
ちなみに某レビューサイトではゼロ年代最大の登録数を誇る豊作年。

 

『るいは智を呼ぶ』
好きな作品。呪いを抱えた6人の少女たちが、絆で結ばれていく。
2008年で一つ選んで墓に入れてもらうならこれ。


『うみねこのなく頃に』
EP4までは普通に面白いと思います。解かなくてもいい謎があるとしたら、それは竜ちゃんの毛根の行方かなぁ。

 

『Garden』

前述の『さくらむすび』のメインタッグが送る贖罪と癒しの物語…になる予定だったのですが、発売直後メインヒロインを含む何人かのヒロインのルートが実装されていない状態であることが発覚し、ユーザーの怒りを買うことになります。

もちろん、制作陣は無料パッチでの完成を公約し、実装されたルートもありますが、発売から5年、2013年に開発凍結が宣言され、『Garden』はCUFFSというブランドにとって一生消えない傷跡になってしまいます。

一連の騒動によってメインライターのトノイケダイスケ氏は表舞台からその姿を消し、その後のCUFFSは、どこにでもあるような萌えゲーを連発する、どうでもいいブランドになったものの一定の水準を維持した安定感のあるブランドへの転身を成功させたことは称賛に値する偉業でしょう。

作品自体への言及が少なくなってしまいましたが、トノイケダイスケ氏が執筆したと思われるルート自体の完成度は高く、それだけのために中古で購入することを検討できるレベルになっていると思います。

結局実装されなかったメインヒロインのルートですが、作品のテーマに直結する内容だったと思われ、度重なる方向修正のうちに実現が難しくなってしまった、一生辿り着けない蜃気楼みたいなものなんじゃないかなと思います。

 

 

2009年
BGM:『俺たちに翼はない』よりOP"Jewelry tears"(https://www.youtube.com/watch?v=Mb5oDsWKxrw)

 

前半はこのあたりで占めるにふさわしい年。(ボジョレーヌーボーかな?)
2009年はここに挙げる2作品をやっておけば8割くらい語れる。バルドスカイとか俺しーらね。
分量が少ないからどうでもよさそうに見えるけど

 

『装甲悪鬼村正』
魂を感じる。たぶん今後これ以上完成されたエロゲは世に現れないと思う。
世界観、魅力的なキャラクター、余すところなくまとめ上げた熱いストーリー、強烈なテーマ。
あとろぼっとがでてくるよ。

 

『俺たちに翼はない』
王雀孫が描く群像劇。面白テキスト。タカシが序盤触れちゃいけない感を出しすぎてるのがたまにキズ。ファルコンとガルーダがすき。
西又葵先生はスタンプの制作に余念がないが、作詞と経営の方が才能あるのでそっちに力を入れていただきたい。

 

一旦このあたりで締めておきたいと思います。

まず、全体的に妄想多めで読みづらい文章になってしまったことをお詫びしたいです。疲れた。

ゼロ年代をエロゲと共に過ごしたことは自分にとって人生最大の失敗ではありますが、失敗の中でこそ、小さな成功は光り輝くのです。

 

 

後半の予告

僕たちは、ずっとこのままじゃいられないということ。

落ちていくだけの袋小路から抜け出す方法。

大人になってしまった子供たちへ。

 

次回!エロゲとともに進んでいくゼロ年代のその先

 

たぶんつづかない