こんばんは永末です。
講演でお話させて頂く際、内容により最初か最後に「エビングの忘却曲線」について触れることがあります。
人は忘れる生き物なのです。
だからこそ、辛いことも悲しいことも乗り越えて生きていけるのです。
私がどんなに熱く、一生懸命お話をしたとしても
聴いてくれた人は、一時間後には内容の56%忘れてしまいます。
翌日には74%
一ヶ月後には80%
忘れてしまうのです。
講演だけでなく、社内の会議や朝礼でも同じことです。
会議や朝礼で一生懸命お話しても、1時間後には皆60%近く忘れちゃうんです。
だからこそ、議事録やメモを取る、書面で引き継ぐことが大切なのですが・・
それだけでは「思い」は伝わりません。
「思い」を伝えるには、繰り返し言い続けることしかないのです。
それも、要点をまとめる、重要なことを一つにしぼることが大切なのだそうです。
それだけ人は多くの話を聞いても忘れてしまうということなのです。
それは、結局コミュニケーションの数ということにもなるのかもしれません。
頭で理解していても、それをなかなか実践できないのが現場のマネージメントです。
「経営学」と「経営」は違うとおっしゃる社長が多いのも納得します。
ただ、先日・・
前々から興味のあった「リッツ・カールトン」によるOne Dayセミナーに参加してみて思ったのです。
このセミナーについては、またあらためて感想をまとめておきたいと思います。
リッツ・カールトンでディレクター以上の役職者に課せられる研修で、講師はそのリッツ・カールトングループで32,000人の社員教育総責任者のダイアナ・オレック氏。
その中で、オレック氏は文化と理念の重要性を何度も繰り返されました。
リッツの「クレド」は、もうホテル業界以外でも有名になりましたが、まずはお客様より前に従業員が熱心な支持者になることから教育がはじまります。
だからこそ、これだけ「リッツ・フリーク」と呼ばれるファン(お客様)が多く存在するのかもしれません。
新入社員にしろ、中途採用にしろ、面接の時からリッツの理念にあう才能ある人を選ぶそうです。
そして、入社日から2日間は徹底的に会社の理念を学びます。ここではよくある立ち居振る舞いや接遇研修などではなく、「強烈で感情的」なオリエンテーションを行うそうです。
それから担当コーチ(トレーナー)がブランド規格にのっとった実施訓練を1ケ月。
一か月後には「オペレーション修了認定試験。
そして、一年ごとの再認定。
そして毎日のラインナップ!!
こちらは一日に3回。
月曜日と金曜日は「ワォ ストーリーの日」
これらが繰り返し、繰り返し、行われることでブランドが構築されていったのです。
他にもさまざまなしくみが発表されました。
私にとってはかなりの高額セミナーでしたが・・
今後の仕事において必ず役に立つと思っていますし、役に立てないと無理して(お財布)一人で参加した意味がありません。
学んだことを自分のキャリアに生かすだけでなく、どう現場に落とし込むか?どう実践するかが重要です。
これが「経営学」と「経営」の違いです。
まずは・・
最近、ただの情報交換と数字のことばかりに必死になってしまっていた(えっ、必死なのは私だけ?)朝礼の内容を変化させていくことかなぁ(笑)