こんばんはかに座永末です。


今日は、講演などでもよく質問されるお話から・・


「現場に数字、数字というと顧客満足度を下げる要因になるのでは?」


この質問の場合、数字=目標達成という意味を示すのならば現場に必ず目標である数値は落とし込まなければならないと私は考えます。

良い接客だけをしていたら自然に数字が上がるということは理想ではありますが、明確な目標数値や自身が所属している会社や事業所の損益計算書ぐらいは理解しなければなりません。


損益計算書というと現場の一従業員がそこまで把握する必要があるのか?と思われかもしれませんが、どれだけ売り上げて、どんな経費がかかり、自分達の給与がどうやって支払われるのかという単純な仕組みを理解していなければ、結局は顧客満足を得るために本当に必要なことも理解できなくなるのだと思うのです。


但し、「数字オンリー」のプレッシャーだけになってしまっては本末転倒な現場になる危険性もあります。

本来お金を支払ってくれるゲストに目が行かず、人材育成に力が注がれず、よい人材は抜けていき、結果として顧客が離れ、業績が悪化してしまう恐れもでてきます。


私は経営者ではありませんが、10年間の現場マネージメントの経験を通じて、数字を上げるためには現場のスタッフが常に目の前のゲストを満足させることを考えていることができる環境と目標数値を理解できるという両方のバランスが取れていることが重要だと思うのです。


サービスの良い店とサービスの悪い店があったら、サービスの良い店に行きます。

そしてこの「良い」とお客様に感じてもらうには、そこで働く従業員が良い雰囲気で働けているかが重要です。


心地よい雰囲気は心地よいサービスを生みます。

良い雰囲気のところには、必ず笑顔がたくさんあるはずです。


働いている人が笑顔でいるから、良い雰囲気となり、良いサービスとなり、お客様も笑顔になるのです。


それが「顧客満足は従業員満足」からということではないのでしょうか・・。


「従業員満足」とはもちろん待遇面も大切ですが、福利厚生面などだけではなく、そこに働く喜びがあるかどうかです。

それは賞賛だったり、目標達成における成功体験だったりと様々です。


それが「モチベーション」となるのです。


高いモチベーションは良い職場環境をつくり、顧客満足度も高めます。

低いモチベーションは悪い職場環境をつくり、顧客満足度を下げます。


では従業員の高いモチベーションをキープするためには・・


コミュニケーションの機会を増やすこと。

情報を共有化すること。

いい情報は賞賛として、悪い情報は改善するために、

その両方を共有することが大切だと考えます。


だから、朝礼やミーティングは大事な情報共有の時間なのです。

賞賛も、改善点も、問題点も、新しいアイディアも情報も共有することで一体感が生まれます。


反対に良いことも悪いことも情報を隠せば隠そうとするほど、いや、隠すつもりなどなく情報がどこかで詰まって流れなくなると、そこで働く人は疑心暗鬼になったり、不安や閉塞感が充満してしまいます。


不安、悩み、批判の気持ちは仕事の質を落とします。

顧客満足や従業員満足を高めるためには、まず自身の考えを好転できる習慣を身に付けることだと思っています。


私もまだまだ足りないところばかりですが、自身が一番大事に思ってきたことを忘れないよう努めます。


日頃から、お客様や一緒に働く仲間や・・会社にに対しても、

批判的な気持ちでなく、思いやりや感謝の気持ちをもてるように努めることがサービス業で働くうえでとても大切なことなんだと思うのです・・。