鍼灸=出産後の腱鞘炎 |   東洋の知恵=鍼灸

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  鍼灸に携わって40年。東洋の医療について、少しお話ししたいと思います。

出産後の腱鞘炎を鍼灸で治す。


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出産後、腱鞘炎になることがあります。それほど手を酷使していた訳ではありませんが、主に手首と親指に痛みが出ます。


出産後の場合には、当然赤ちゃんのお世話があります。オムツ替えや抱っこなどです。赤ちゃんを落としては大変ですから、お母さんは痛みを堪えながら、育児をしなければなりません。


楽しいはずの育児は辛いものになってしまいます。この場合の腱鞘炎は、患部のみを治療しても、決して良くなりません。肩甲骨の内側をゆるめてやらないと治りません。

肩甲間部の凝りは、ストレス、内臓の機能低下など、身体の疲れが作ります。妊娠中の仕事での疲れが取りきれない内に、出産・育児と続いて、極限状態になると手首に腱鞘炎として発症します。

この腱鞘炎は、手を酷使する人に多い通常の腱鞘炎と違って、両手首にくる事が多いです。早い内ならば、2~4回くらいの治療で痛みは取れます。揉んだり押したりして、こじれてしまうと、もう少しかかります。

昔から『病、膏肓に入る』(出典・春秋左氏伝ーBC700年)という言い伝えがあります。この部位に病が入ると、もう治りませんよという意味です。


肩甲骨の内側には「膏肓」という「経穴=つぼ」があります。この部位は心臓、肺の病はもとより、ストレス・胃腸の弱り・疲労など様々な不調に反応して凝りを作ります。

肩甲間部が辛いと感じたら、疲れていると思って下さい。この凝りを貯めないようにすれば、様々な病気を防ぎます。


─弾発指(ばね指)

指の曲げ伸ばしが痛く、スムーズに動きません。他の指を添えてやっと屈伸ができますが、この時バネのような動きをするので、ばね指といいます。


出産後や更年期の女性に多い疾患ですが、単に指の酷使だけではなく疲労・ストレス・ホルモンの異常などが絡んでいると言われます。この場合にも、肩甲間部の治療が良く効きます。


右 手指を使う時にはテーピングをすると負担が軽くなり、悪化を防ぎます。


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