安倍政権になり、本当に矢継ぎ早に様々な事が決まり、自治体の所管は対応に追われています。

憲法解釈など目立った事が注目されがちですが、今までの決められない政治から決める政治が国では行われています。

本当に良い事だと思います。しかしながら、方針が出てきても中身や財源が追いついてなく、困惑する部分も多々あります。

例えば今日の毎日新聞の1面で取り上げられていた学童保育に関して。

必要性が高まっているのは言うまでもありませんし、枠を30万人拡充するという方針も賛成です。

しかしながら、現場を調べているとは思いますが、どこまで調査出来ているのか?

今回、国から参酌基準が降りてきています。海老名市に当てはめると、例えば施設面。
国の基準の平米数で見ても、幾つもの学童保育が現状で考えると引っ越しを検討しなければならない。とすれば、空き教室がほぼ皆無の現状、施設はどうするのか?その費用は自治体単独でやるのか?補助金が付くのか?

根本的な問題として、学童保育は厚労省の施策であり、文科省の施策としての放課後子ども教室の海老名市であれば「あそびっこクラブ」。
保護者からすれば似たような放課後の事業です。(中身は違いますが…)

僕からすれば、自治体に指示を出す前に、国の縦割りのような事業を一つにして欲しいと考えます。

もちろん、文科省の施策である、あそびっ子の方は文科省の方針を見ると「小学校の余裕教室等を活用して、地域の多様な方々の参画を得て、子供たちとともに行う学習やスポーツ・文化活動等の取組を支援しています。具体的な活動内容は地域によって様々で、各地域で決めていただきます。事業の主な実施主体は市町村となっており、国は各地域での取組に対し支援(予算補助)を行っています。」とあるので、メインは学びを中心にし、自治体独自の色を濃くするなどで違いをより明確にする、子供の放課後の選択肢を増やす努力もしなければならないと考えますが…(これに関しても、ある校長先生と今日も意見交換をしてました)

いずれにせよ、学童保育に関しては、地方に任せるのか、国の基準なのか、予算はどうするのかなど決めて頂きたいと感じています。

少子化対策の予算をGDP費2%を目指して頂きたいですね。


学童保育:定員枠を30万人拡充 女性就労後押し

毎日新聞 2014年05月20日 06時30分

 ◇政府方針、5年後を目標に

 政府は、共働き家庭などの小学生を放課後に預かる「放課後児童クラブ」(学童保育)の定員枠を約30万人分拡充する方針を固めた。整備の目標期間は5年を軸に調整する。安倍政権の成長戦略の柱である「女性の活躍」を具体化する政策の一環で、6月に見直す成長戦略に盛り込む。女性の子育てを支援し、就労を後押ししたい考えだが、予算確保が課題になりそうだ。

 安倍内閣は昨年4月、保育所の待機児童解消のため2017年度までの5年間で40万人分の保育の受け皿を整備する「待機児童解消加速化プラン」をまとめた。政府はこれに続き、小学生の「放課後対策」を子育て支援の第2弾と位置付け、「放課後子ども総合プラン」として盛り込む方針だ。

 厚生労働省によると、学童保育は13年5月現在、全国で2万1482カ所あり、登録児童数は88万9205人。共働き家庭の増加とともに15年前に比べて2.6倍に増えた。政府は保育所の待機児童対策に取り組んでいるが、一方で、小学校に入学した子どもの放課後の預け先が見つからず、女性が仕事を辞めざるを得なくなる「小1の壁」の解消も課題となってきた。

 政府は、定員枠や利用時間の問題などで潜在的に利用できていない児童数を「30万人程度」と見ており、5年程度でサービスの供給不足の解消を図る。総合プランには、「空き教室」のように少子化で余裕が生じた学校スペースの活用や、都市部では開所時間を延ばすなど運用基準の改定などを盛り込むことにしている。

 ◇財源確保難しく、実現へ課題山積

 現在、主に小学1~3年生が通う学童保育は、利用者数が毎年過去最高を更新中だが、受け入れ態勢が追いついていない。厚生労働省によると昨年度、学童保育を利用できなかった「待機児童」は8689人。ただ申し込みを市町村で一本化していないため、実態把握が十分とは言えず、潜在的には40万人以上が待機状態との試算もある。学童保育が一つもない自治体も147にも上る。

 学童保育の運営主体は約4割が自治体だが、小規模なNPO法人や、保護者が中心で運営しているところも少なくなく、財政や運営基盤の脆弱(ぜいじゃく)さが指摘されている。一方、企業運営の学童保育も増えているが利用料は高額で公立や保護者運営の月数千~2、3万円に対し、5万円程度はかかる。

【佐藤慶】

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