おはよーございま。
こんにち、こんばん。ながえです。
まずは顔合わせ・読み合わせのおはなし。
約3年半ぶりに集結したヘタミュメンバー。
久しぶりに会うみんなの顔はどこか浮かれていて、そしてそれを少し恥ずかしがっていて、でも嬉しさを抑えきれない。不思議な時間でした。
一人一人が挨拶を終えたのち、読み合わせが始まったときも、そう。
何気ないセリフの一言に、心が躍って、
「聞き馴染みのある音ばかりが溢れてる…あ、オレ、ヘタミュに戻ってきたんだな。」と、
浮遊感に似たような何かを感じたのを覚えています。
稽古が始まって2〜3週間ほど経つ頃。
正直、これくらいまで僕たちは、いや、少なくとも僕は、浮かれていました。
17の頃に飛び込んだ世界観が、また目の前で広がってる。
大好きなお兄ちゃんたちが、また目の前でふざけ倒してる。
面白くないわけないよね。笑
ずっと一緒にふざけてたよ。色褪せない面白さというか、褪せても褪せても楽しめちゃう、僕たちのしぶとさなのか。分からないけれど、とにかく僕は、あの頃を思い出しちゃって毎日浮かれてました。
稽古が少しずつ進んでいき、佳境を迎える頃。
僕の身体からは浮遊感が抜け落ちていき、その隙間に新しくプレッシャーが潜り込みました。
数年ぶりの新作。
どんな作品を見せてくれるんだろう?というワクワクが詰まった視線を感じるほどに、どうしたらより高みを目指せるだろう?と常に考えておりました。
ただ、そうなると周りが見えなくなるのが僕の悪い癖。
小さなミスに気を取られ落ち込んだり、上手くいったことよりも上手くいかないことに気持ちを奪われたり。
霧の中をひたすらもがくような。
自分が進んでるか止まってるかも分からないような。
作品を愛する幸せと同居していたそれは、ひたすらに僕を悩ませておりました。
そんな時助けてくれたのは、やっぱり周りのみんなでした。
「考えすぎない方がいいよ。」
「こうしたらきっと解決の糸口が見つかるよ。」
「できるだろ、大丈夫だろ。」
かけてくれる言葉たちには優しさの他に、
長年一緒にいた家族だからこそできる、「たくさん語らなくても、一言で伝わるだろ。」というような、短くて強い信頼のようなものを感じました。
人も国も同じ。
支え合って生きているんです。
一人で踏ん張ることは大事かもしれないけれど、誰かの肩を借りて立つことは決して悪いことではないんです。
「ロマーノ兄ちゃんと一緒ならなんでもできる気がするんだ。」
作中に叫んだイタちゃんのように僕は、
みんなと一緒ならどんなことだって立ち向かえる。
傷ついた身体はみんなが癒してくれるし、痛みだって、みんなで笑って吹き飛ばせる。
みんながいてくれたから走ってこれたんだ。
それに気付いたから、稽古も本番も駆け抜けられたような気がします。おれ、幸せもんだなぁ。
あらためてみんな、ありがとうございました。
3年半前、大阪で幕を閉じた作品が、奇しくも同じ大阪で再スタートしました。
これは全て皆様が愛してくれたおかげです。
本当にそう。ずっと言い続ける。
愛することは決して簡単なことではなくて、愛するための燃料がなければすっごく大変なはずなんです。
それでも3年半愛し続けてくれた。
また見にきてくれて、楽しんでくれた。
嬉しいです。本当にありがとうございました。
そういや、ライブで叫んだ「終わりたくない!」って言葉。
恥ずかしくなるほど鮮明に覚えてるな。笑
でもね、きっとあの時泣きながら叫んだことも。
おそらく、また戻ってこれたことに何か繋がってるのかもしれないなぁって思うのです。
今回は泣かずに済んでよかった。笑
まぁ、あの頃と違って少し大人になって、「きっとまた会えるんだ!」という希望をより強く胸に抱けるようになったのかもしれない。
きっとまたすぐに会えるよ。
楽しみだねっ。
改めて皆様、劇場に足を運んでいただき、画面の向こうで見ていただき、本当にありがとうございました。
また出会える日まで。チャオ!!
イタリア役 長江崚行