犬の皮膚病 マラセチア性皮膚炎 | なえむら動物クリニック オフィシャルブログ

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☆日常的によく目にする病気をまとめてみました☆

今日は犬の皮膚病についてのお話です。

最近、ここ大阪はだいぶ暖かくすごしやすい気候になってきました。

しかし!!

この時期を過ぎると、皮膚病にとっては『魔の6月』がやってきます。(僕は6月生まれなので魔の6月とは思ってほしくないのですが・・・汗

そうです、梅雨です。


湿度が上がってくると増える皮膚病がそう!!

今日のテーマ、マラセチア性皮膚炎です。


●マラセチアとは・・・


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Malassezia pachydermatisという名の酵母様真菌です。

常在菌といって、普通の子の皮膚の表面にもいる真菌です。

皮膚の状態やその子の免疫力がしっかりしている場合は何も悪さはしないのですが、ひとたび皮膚の環境や免疫力に異常が出ると悪さをしだすのです。

特に湿気(湿潤)や皮脂を好むので、身体の部位でも湿気やすい脂っぽいところで増殖します。

    結局どういう子が気をつけなきゃいけないのかな~はてなマーク

                ダウン


★どんな種類の子はてなマーク



脂っぽい子 ・・・アメリカン・コッカー・スパニエル、ダックスフンド、プードル、マルチーズ、ウエスト・ハイランド・ホワイトテリアなど


アレルギー性皮膚炎のある子・・・アメリカン・コッカー・スパニエル、シーズー、柴犬、ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア、レトリーバー種、フレンチ・ブルドッグ、パグなど


ホルモン疾患のある子・・・ビーグル、レトリーバー種、コーギーなど


★体のどの部分に出るのかなはてなマーク


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右の図をご覧ください。ワンちゃんをお腹側から見た図です。
気づきましたか?

曲げたりする関節部や良く濡れる口周り、耳の中

要するにきれいにするのが難しい部分なんですねあせる






●診断法


本院ではセロハンテープで皮膚の表面をペタペタします( ̄▽+ ̄*)

ちょっと気持ち悪いかもしれないけど、我慢してねー!!


しかし、最も重要なのはその子の症状・特徴を飼い主様から良くお聞きし、治療の反応をよく観察することですーーーーービックリマーク

なぜかというと、もともと皮膚の表面にいる真菌なのでテープで検出できても、それが本当に悪さしてるかは分からないんですねーーーーー(T▽T;)

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●治療法

治療法は大きく分けて、内服薬による治療とシャンプーによる薬浴療法を実施します\(^_^)/$なえむら動物クリニック オフィシャルブログ








ここでポイント!!
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治療を開始して、効果が出ないことも多々あります。

その場合、違う皮膚病を持っているではないかと疑う必要があります!!
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脂っぽい子、フケの多い子⇒本態性脂漏症、角化異常

アレルギー性皮膚炎⇒アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど

ホルモン疾患⇒甲状腺機能低下症など


☆診断にとても長い期間が必要な子もいます。治療効果が出るのに時間がかかる子もいます。根気強く、一緒に頑張っていきましょう(o^-')b!!

メモとても重要!!

現在、とある動物病院がインターネット上で販売している色々な動物用医薬品(予防薬など)があります。
ご自身で判断され、インターネットで医薬品を購入され使用するのは、非常に危険です。

ドンッ法的制限はないものの、動物用医薬品はできるだけお近くの動物病院さんで検査を受けたうえで、処方されたものを使用することをお勧めします。ドンッ

皮膚病には様々なものがあります。中には腫瘍や免疫性疾患を含め命にかかわるものもあります。治療開始が遅れた場合、致命的な結果を招くこともあるかもしれません。

インターネット販売のものは安価で良いかもしれませんが、使用における責任はだれも取ってくれません。

以上はあくまで個人的な見解です。話半分に聞いてくださいねーー(^人^)



●症例

この子はいっつもフケとかゆみで困ってた子です。あせる
手の内側です、皮膚が厚くなり赤みが強いです。脱毛もしていますガーン

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治療後はこんな感じです左下矢印


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よかったね~ニコニコ








もう一人の子もよく患部なめたりするとのことでした。(´д`lll)
これはお尻ですショック!

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治療後はこんな感じ左下矢印

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だいぶ良くなったね~これからの時期はマラセチア性皮膚炎の発生、再発には要注意ですーーーーービックリマーク


本院ではこういった皮膚病をもった子のシャンプー療法を行っておりますチョキ


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ご質問がある方は気軽にご連絡くださいo(^▽^)o

ではこれで犬の皮膚病、マラセチア性皮膚炎のお話を終わりにしたいと思います。
また、ぼちぼちアップしていきますので、よろしくお願いしまーす(^_^)v

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