いやあまいったねえ。今日の本日のトゥディは、朝早く起きて釣りに出かける予定であったのに、まあた前日の晩・・・寝るのが遅くなってしまって...目が覚めたのは午前10時だもん。釣りってのは朝早く現地に着いてなきゃ駄目なのよ。朝まずめって午前5時くらいから8時くらいまでに釣らなきゃ駄目なのよ。俺たちゃ別にほんとはそんなのどうでもいいの。午前10時から釣り始めたって罰あたらないし、釣れない訳じゃない。だからいつだっていいんだけどさ、あまりにもひどいね。朝起きれないってのはね。
 
 で、結局昼近くになってから出かけるのだ。フライロッド6番2本に8番1本、スピニングにベイトロッド1本ずつ。値打ちのあるオールドルアーがいっぱい入った(80個くらい入ってる)でっかいルアーボックス1個。デジタルカメラ D200にD702台に300ミリレンズ、三脚...おいおいこれで何すんの? 一体何しにいくの?
 
 再び...で、いざ出かける時にはこの荷物たちとはまったく関係のない「潮干狩り」に行きたいって思っちゃったのよ。「ナマコ! 潮干狩りに行くぞおお!!!」って言っちゃったの。ナマコは驚いたねえ。「潮干狩り? あさりには毒があるってテレビで言ってたよ」って強く反対している。「うるせえ!!!」ってナマコを車に乗せて出発である。ところが...。

 まずは16号を南下(東下?)して木更津に向かう...16号の八千代付近で、前を走っていた軽自動車が左車線からいきなり右に出て来て斜めに止まった。右車線走っていた俺たちはびっくりして急ブレーキしながら軽く右の中央分離帯あたりによける。後続車も軽にぶつかりそうになったが...みな無事であった。なんだったんだろう? 最悪な場合、助手席に乗っていたナマコを直撃するところだったよ。嫌な予感...。

 で、千葉北インターから高速に乗った。「あ、こっちは川崎って書いてあったよ」ってナマコが言う。間違ったんじゃないか? って言ってる訳。クのやろう...運転できないくせにって大人げなくムっとして「川崎ってのは海ほたるでって意味だろう。大丈夫。標識見てたから」って自信たっぷりな僕。しばらく行くと...「うひゃ。幕張だよ...戻ってるよ。間違った! 東京行きだよおおおん...ナマコごめーん!!!」って言ってるうちにららぽーと・・・船橋を通り過ぎ...市川だ...うひゃ国府台だ。あらら橋渡っちゃった。こりゃ大変だ。TOKYOだ!!!

 大変だあって行徳?あたりで高速を降りて逆行しようと思ったら幕張辺りでうろうろ...。コンビニでナマコに小便させて、おにぎり買って、食いながら・・・やっと高速に戻って...ビューんで早い早い・・・軽の癖に・・・んでやっと木更津と思ったら新たにできた茂原行きのなんとか道路に突入。もう2時過ぎになってる。そこからも迷いに迷ってようやく木更津港に辿り着いたのは3時過ぎ。夕方だよ。潮干狩り場は帰宅客でいっぱい。もう満潮か? とほほ状態で今度は潮干狩り帰宅客らの群れに突入してしまって...のろのろ運転。




 
強風の木更津港

 またまたようやく脱出成功。木更津から三島湖に向かう。三島湖は3年ぶりだ。反対車線は帰宅しようとする車でいっぱい。うひゃーーー、こっち側は、がらがらでいいけど。世間に逆行してるのね僕たち。三島湖に到着したのは5時近く。でもまだ明るいからって急いでフライロッドを準備し、フェンスをくぐって湖に侵入。あ、フェンスから自由に入れたのに、完全にフェンスが閉まってる。フェンスに看板がかかってるとこがあって、そこから入れるようだ。侵入成功。釣り人は10人くらいいる。フェラ鮒釣り人は一人だが、残りはみなやくざなBバス釣り野郎たちだ。

 で、安物の6番ロッドに8番ラインを巻いたループリールを装着(ロッドが安物だから太いラインをつけないと飛ばない。ま、俺が下手なせいもある)して、リーダー→3番ティペットにでかいカディスの化け物みたいなフライをくくりつけて、ヒュッヒュッってロッドを振る。ナマコにはシマノの安物6番ロッドに日本製のトラッタってリールに6番ラインを巻いた太いリーダーにティペットをつけずに、直に小さなカディスを結んでやる。バランスが悪いがでかいのが釣れた時にバラス確立が低くなるからだが、ふたりのセットはあまりにも酷い。けど、相手がBバスだからね。こんなんでもいいのよ。




俺が釣るのは小さなBギルばかり・・・トホホホ
 
 しかし、釣れない。釣れるのは小さなBギルばかり。しかも2匹のみ。肝心のBバスはフライを見てもまったくの無視状態。ナマコのセットに3番ティペットを結び、フライはとっておきのガガンボフライを結びつけてやる。俺はフライをなんだかんだ交換しながらロッドを振り続ける。釣れない。諦めていたとき...バシャバシャ!!!って水音が聞こえた。ナマコである。ナマコのロッドがギューンとしなっている。「おお!」俺は慌ててニコンD200を持って現場に急行。太いラインだから多少のことではバレない。撮影した後にラインを引き寄せてやる。なおも暴れるBバス。40センチはある。ここのBバスはみなでかいのだ。久々にBバスの口に手を突っ込んで持ち上げる。すると近所のガキどもがばたばたばたって駆け寄ってくる。



ぎゅぎゅーーっと湖水にラインが引き込まれる
  
 Bバスをナマコに持たせて撮影。するとさっきのガキどもがBバスに触れて「気持ちいい」なんて言いやがる。Bバスのウロコがざらざらして触り心地がいいって言っているのだ。変わったガキだ。



プラスチックや金属でできたルアーで釣るよりも天然素材で作るフライの方が自然だし、見た目も天然餌に近いから釣れる時はでかいのが釣れることが多い
 
 ナマコは3年? 4年ぶりのBバスにひとり酔いしれている。正直、俺も嬉しい。久々に釣ったのだ。俺が釣れてなくても凄く嬉しいのだ。それを写真に撮れたのも凄く嬉しかったのだ。ナマコがBバスをリリースする。しばらく水の中に横たわっていたBバスは元気にバシャバシャって湖に消えていった。




バシャバシャって暴れた後に湖水に消えゆくBバスちゃん
 
 気がつくと6時半。辺りは暗くなっていて、釣り人は俺たち二人だけ...いや、フェラ鮒釣りの釣り人がひとり黙々と釣り糸を垂らしている。暗い湖でひとり釣りする釣り師の姿は達人のようだし、別な見方をすればまるで不気味な幽霊のようだ。
 
 さて、帰ろうと木更津に向かうが、また道を間違う。木更津の町は広い。気がつけば朝、潮干狩り場を探した同じ道を走っている。そんな時に東京行きの総武快速線が見えた。同じ方向に車を走らせる。やっと木更津を抜け、市原に向かう。途中、16号線に復帰した。それからはもう大丈夫。やっとのことで帰宅した俺はもうへろへろであった。