【ご挨拶】
ペタ返しが遅れ失礼しております。明日あらためてお伺いします。
今日も,また,急いておりますんで「語学毒舌系」で失敬しちまいます。
まぁ,何を耄碌してるんだぃ,と,お気軽に,お聞き流しくださいまし。

さて
昨日,語学には「謙虚,敬愛,継続」が不可欠と申し上げましたが
その前の段階,基底で最も重要なのは,人格と知性じゃぁないでしょうか。

この知性ってもんは「学歴」などとは無関係でございまして
どれだけ自分自身を客観視できるか
どれだけ他者を思いやれるか
どれだけ自らの言動に「筋」を通せるか,という,いわば
「人としての聡明度」のことを指します。

ことばは心の窓です。
ことばはコンピューターのように「正直」です。
ことばを愛さなければ
ことばにも愛されません。
その「ことば」が,どんな「ことば(言語)」になっても
それは同じでございます。

そもそも,何故,「ことば」が必要か,
そら,他者との関わりのためでございまして
他者を尊重する心があれば
「ことば」も,ついてくるもんなんです。
同時に
自己中心的な方や,妄想癖のある方は
どうも自らの心の歪みを
「ことば」のせいにする傾向があるように感じます。

なんて,得々と申し上げてますと,
なんだぃ耄碌しちまって,そんな御託を並べるもんじゃないよ
なんて小言言われちまいそうなんで,ここで強引に
話を「具体的な語学」に持って参ります。

実は,この「人格」と「知性」という
「他者と共存するための心構え」ってもんは
「通じなかった時」に,非常に重要なんでございます。

もうちっと具体的に申し上げましょう。
例えば,外国語が通じなかった時
多くの方が「原因」として考え付くのは,まず「発音」でございますが,
実際,知性と良識のある一般人でしたら,外国の方が,ちょいと発音を間違っても,
なんとか勘良く理解しようとしてくれるもんなんでして
通じなくなる原因の多くは,実は,
「盲点的な文法の間違え」「不自然な表現」などにあったりするもんでございます。
(この点については,また,後日,詳しく申し上げます。)

しかしながら,発音が問題となる場合も,やはり当然,少なくありませんで
あまりにも「かけ離れた発音」でしたら通じませんし,
CDやDVDでネィティブの発音を聞きながら真似するという練習を欠かさないなど
「理解ってもらうための発音と表現方法を身に付ける努力」は重要でございます。

けれども「通じないのは発音が悪かった」
「俺の発音は,だめなんだなぁ」と自省する方に,
励ましも兼ねて強く申し上げたいのは,
むしろ「発音だけが原因で通じない」場合というのは
全く話せない場合よりも,話し手が「結構できる」場合に
起こりやすくなるということでございます。

まぁ日本語で考えてもごらんなさいな。
日本語として理解できる範囲の発音の流暢な日本語で
「おばあさんは,びょういんにいきました」
と言われたら,本当に話し手が言いたかったのは
「叔母さんは,美容院にいきました」
だとは思いませんでしょう。
「おや,おばあさん,どうしたんですか?」
などと聞かれて問答の末,やっと誤解がとけるってもんです。

同様に,オモチャ屋さんで,もし妙齢の女性に
「すみません,キンタマありますか?」
と聞かれたら
「オモチャ屋にキンタマは売っていないっ」
「いや,そもそも,キンタマは売っていないっ」
と,解かり切っていても,つい,焦ってしまいませんか?
そして,あれこれ考えて,あ,この方は
「剣玉(ケンダマ)がほしいんだな」
と,解かったら,つい,安堵の末,笑ってしまいませんかね?

「キンタマ」と「ケンダマ」は全然違うじゃねぇか,と,おっしゃる方は
果物屋で,中国の方が
「マンゴーください」
と,おっしゃた時のことを想像してみてくださいな。
中国語を母国語とする方にとっては
日本語の「ゴ」と「コ」の区別は非常に難しいですし
長音と短音の区別も難しかったりします。
そういたしますと,当然,
「マンゴー」というつもりで,マンゴーを指さしても
日本語話者には
「マン*」としか聞こえない,
なんて事態が起こるわけでございますよ!

通じるには通じるでしょうが,特に,周囲に
他の日本人/日本語ネイティブな友人がいる場合や,
果物屋さんが妙齢の女性で話し手が遊び人っぽい男の場合など
話し手に悪気は無いと,わかっていても,
「マン*ください」と言われて
平静を保つのは非常に苦しいもんじゃぁございませんか?

時々「通じなくて笑われた」と傷つかれる方,さらには
「英語を嘲笑された」と被害妄想気味になられる方もいらっしゃいますが
聞くほうだって,必死なんでございまして
笑いは,安堵の笑いだったり,焦った自分自身への
笑いでもあるんでございます。

話し手であると同時に,自分が聞き手だったら
どう聞こえるか(聞こえていたか)と,常に
聞き手の視点を忘れないこと,
この精神が,語学では,非常に重要となる次第です。

そして,通じなかった時は,落ち込まずに
この「マンゴー」を思い出し切磋琢磨のエネルギーに
昇華してください!

と,体裁ととのった?ととのったってことにしまして
本日は,これにて失敬つかまつります。

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なんだ,つまんねー,読んで損したという
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