私は初当選した1980年から間もなく、三宅島に東電の風力発電を見学に出かけたことがあります。外国製の風力発電が2基設置されていました。私は風車の塔の上まで登り、視察したのを今でもよく覚えています。しかしその後三宅島の東電の風力発電装置は撤去されて、実証実験は終わってしまいました。40年近く前のこの時期から東電が風力に力を入れておれば、状況は変わっていたでしょう。

 

実は科学技術庁も1980年代「風トピア計画」と称する風力発電の研究調査をしていました。しかし採算性がないという理由で計画はストップしてしまいました。私には原発を推進したい勢力が風力など再エネの活用を妨害した歴史に思えてなりません。

 

いまだに電力会社の労働組合は原発の再稼働を推進しようとしています。労働運動が雇用を守る運動をすることは理解できます。原発ゼロを実現する場合にも雇用の維持は考えなくてはならない課題です。しかし労働運動が原発ゼロ政策自体に強く抵抗するのは行き過ぎです。既に経済界も原発推進はむつかしいと考えています。連合が電力会社の労働組合に引っ張られて、原発ゼロ政策に踏み切れないことが野党結集の大きな障害になっています。