高校生の姿(桑名市→三重郡朝日町→川越町→四日市市) | 日本一周(分割)自転車紀行

日本一周(分割)自転車紀行

2010年、MR4F(折りたたみ自転車)で突然西へ。
東海道、山陽道、山陰道を駆ける。

そして2年後、再び自転車に跨る…

ただし、自転車走行ではなく自転車旅行。
観光も食事も目的だし、宿泊はホテル。
普段は自転車に乗らない。

これでも日本一周できる…のか?


木曽川を越えると、
すぐに揖斐・長良川が現れる。

そしてその両川の間にあるのが
一時期話題になった長島町だ。


なるほど、地図を見ると、
とてつもない場所にある。

ふたつの大きな川に挟まれた三角州。
「氾濫したら無くなってしまうのではないか…」
地図を見ただけでそう思う。


川の南には、同時に話題になった長良川河口堰がある。

利水、治水の面で建設が望まれたものの、
漁業に深刻な影響を与えかねないと反対も多く、
テレビや新聞などでも多く取り上げられた。

もっと厳ついものを想像していたが、
丸みを帯びていて意外と愛嬌のある姿だ。

まあ、その印象を狙ったのかもしれない。


また、長島一向一揆としても有名。

願証寺を中心に本願寺門徒が武装化しており、
石山合戦に伴い長島の門徒も一斉蜂起。

さらに北伊勢の豪族も加担して、
桑名城の滝川一益を敗走させた。

最終的には鎮圧されるのだが数年かかり、
織田信長は一族を含め多くの武将、兵を失った。

それもこれも尾張と伊勢の中間という立地と
この陸地から隔絶された地形のため。

狭いけれども非常に名の知れた町だ。


名古屋を抜けてからひたすら寂しかった風景も、
桑名駅前に入ると開けてくる。

桑名といえば、かの本多忠勝が入封した地。

その後は親藩大名の系統が続き、
桑名藩は幕末には佐幕の中心勢力として名を馳せた。

また「桑名の焼き蛤」も有名。
こちらも大きいわけではないが、名の知れた市である。


駅前にガストを見つけたので、
久しぶりにファミレスに入る。

メニューを見ると今までのものと違う。

「地区によってメニューが違うのか?」とも思ったが、
どうやらそうではない。

秋メニューを先行発売しているらしい。


先行発売は静岡が多いというのは聞いたことがある。

地理的に中間的な位置であるのに加え、
平均的な県民性だからテストしやすいのだとか。


ファミレスの先行発売は少し性格が異なるし、
各所で実施されている可能性もあるだろうが、
桑名が選ばれたのは不思議な感じだ。

こんなことを思うのも、
もう何度もガストに入りメニューをすっかり覚えているから。

メニューを見る必要もないほど、
すっかりガスト通になっている。


「テレビ番組で紹介されたメニューの一部は取り扱いを終えています」
との貼り紙もある。

テレビの影響力は大きいもの。

番組を観て訪れたのにメニューが変わっていたら、
それは疑問にも思うだろう。

先行発売実施店がゆえの悩みも大きそうだ。


ガストを出るとすぐに桑名市を出る。

そして、三重郡朝日町、川越町と小さい町を過ぎ、
四日市市へと入る。


四日市といえば、四日市ぜんそく。

日本初の本格的な石油化学コンビナートである
四日市コンビナートから発生した亜硫酸ガスにより、
大規模な喘息障害が発生した。

いわゆる四大公害病のひとつである。


また、サッカーと野球で有名なのが、
四日市中央工業高校。

四日市と言えばとにかく工業のイメージだ。


しかし国道1号沿いはそのイメージと異なり、
様々な店が立ち並ぶ普通の街。

当初のイメージとは正反対で、
むしろ住みやすそうな街である。


三滝川を越えると四日市の中心街へ。

さすがに三重県で有数の都市だけあって、
広く繁華街が広がっている。


国道1号沿いには高校がいくつかあり、
野球で有名な海星高校の学生などが歩いている。

時計を見れば、ちょうど下校時間。

話しながら元気に歩いている彼らの姿を見ると、
心が和む反面、妙な切なさも感じる。


「あの頃に帰りたい…」とまでは言わないが、
若さを羨ましくは思う。

自分の年齢を改めて感じるのは、
何とも悲しいことだ。


しばらく四日市市街を走り回った後、
ネットカフェで早めに休む。

まだ時間は早いのだが、
この先はしばらく街らしい街がない。

腕も治りつつあるので朝移動型にしたい思いもある。


明日は早朝出発。
そして向かうは西の難所・鈴鹿峠だ。

-----------------------------------------
2010年9月7日

名古屋駅(名古屋市)~四日市駅(四日市市)
走行距離:約48km(google map)

■西か南か
(名古屋市→海部郡蟹江町→弥富市)
■高校生の姿
(桑名市→三重郡朝日町→川越町→四日市市)

地図の詳細
ルートラボ