先週、愛知県清須市にある清州山王宮・日吉神社へ参拝に伺いました
日吉神社は宝亀二年(771)に尾張地方で疫病が流行した折、素盞鳴命を大己貴命と合わせて祀 り、病災除去の氏神としたのが発祥
その後、大同二年(807)、平安時代の官人、橘逸勢(たちばなのはやなり)が社殿を建立
伝教大師による天台宗の布教とともに神仏習合の説が広まり、山王宮と称されるようになったそうです
明治以降は社名を山王宮から日吉神社と改め、旧社格制度のもとでは、県社として尊び崇められています
御祭神は「人造り」・「国造り」・「医薬」・「夫婦和合」の神として信仰されている大己貴命
「病気平癒」・「厄除」・「除災招福」等の御神徳のある素盞嗚命
「方除け」・「魔除け」の守護神として信仰される大山咋神
神門の屋根の上には山の神の使いである申(猿)
神馬
大東亜戦争の際に供出した青銅製の神馬を、昭和四十一年午年の人を中心に、氏子等によって再建
子産石
古来より子産石と呼ばれる女陰石で、女性がこの石に触れると懐妊すると言われているそうです
豊臣秀吉の生母(大政所)は清州町朝日の出身
日吉神社で祈願をし、この石に触れて秀吉を授かったと伝えられ、幼名の“日吉丸”と名付けられたのだとか
蕃塀
『厄をさる福を招く 天下随一お申神社』とありました
手水舎
吐水は猿ではなく龍(^o^;)
はきだしまいり 清祓所
遠い昔、傀儡と呼ばれた芸能者が旅の途中に参詣し神前で神舞を奉納し、世俗の怨念、苦しみを祓ったと言い伝えられ、これを「はきだしまいり」というそうです
『封』と書かれた「はきだし皿」に吐き出したい思いを封じ込め、本来の清らかな心を取り戻すために清祓所にて割り捨てます
心の様々なわだかまりや執着を祓い清め捨て去り、赦しと癒しの心をもって新たな気持ちで日々を過ごせるといいですね
拝殿
十三世紀末には社殿を修築し、尾張の国府が清洲に移されてからは、清洲総氏神として信仰を集め、四千坪以上の境内地に荘厳な社殿を構えていたそうです
拝殿前には狛犬ならぬ狛猿
烏帽子を被り、赤いちゃんちゃんこを着て神妙な面持ち
屋根瓦の神紋は十六菊、五七の桐、左三つ巴
そして猿の神像
拝殿の処には「御神砂」がありました
土地を清め凶事災難を避ける効力のあるといわれ、家運の隆昌と家庭の幸福を祈願して撒くようです
御守りや絵馬も猿尽くし
巨大絵馬
拝殿の東側には平成16年(申年)の正月に水墨画家・井上北斗さんが製作し、奉納され畳約8畳大(3m×4.5m)のた巨大絵馬がありました
今年の申年には井上さんによって修復され、描かれた猿の数も15匹から28匹に増やされたそうです
本殿
本殿の前は狛犬でした
本殿の屋根には加茂葵の紋
拝殿・本殿の屋根にも神猿があちこちにいました
その他、境内には20体以上の猿の神像があるそうですよ
絵馬
掛けられているのはほとんどがこちらの申絵馬
こちらには、現在の松坂屋伊藤家の祖、織田信長の家臣伊藤蘭丸が慶長8年に絵馬を奉納
今は明治時代に複製されたものが社殿に掲げられ、御幣を担いだ猿が描かれた絵を模した絵馬のようです
摂末社
天正八年(1580)、清洲城代であった織田信張は、近江坂本の日吉大社より大山咋神と摂社二十一社を勧請
北側から牛尾宮 ・白山姫神社・宇佐宮・樹下宮・西本宮・東本宮・大物忌神社 ・早尾神社 ・宇佐若宮 ・新物忌神社 ・牛御子社 ・産屋神社 ・八柱社 ・三宮宮・神武天皇社・樹下若宮 ・竈殿社 ・氏神神社・巌滝社・剣宮社 ・気比社
山王稲荷社
御祭神は倉稲魂神(うかのみたまのかみ)
正徳三年(1713)に尾張徳川家四代の徳川吉通は日吉神社の御分霊を稲荷社とともに、現在の名古屋市古渡町に山王稲荷として祀り、江戸時代の終り頃に創建
現在は、古朽の為こちらの神社の境内末社として祀られているそうです
社務所
御朱印をいただきました
「この人ゴミを押しわけて、はやく来やがれ、王子さま。」で有名な現代美術アーティストのイチハラヒロコさんの恋みくじ
この恋みくじのひける神社は全国でも珍しいため、これが目当てでご来訪する方もいらっしゃるのだそうです
私は引きませんでしたが、楽しいおみくじですね☆
天下を取った織田・豊臣・徳川の三英傑に御縁のある逸話が伝えられている日吉神社には黄金伝説もあるようです
享保十一年(1726)当時の神主が農民に椿の枯れ木の根を売り渡し、これを掘ったところ慶長時代の大判、切り金など六十枚、時価にして数億円の黄金を発見
二枚を残して藩役所へ差し出したところ、当時のお金で数百両となり、神社の社殿すべてを建て直すことができたそうです
この大判には「監物所持」と記されており、松平忠吉の重臣小笠原監物が埋蔵したものと推定
近年、当神社にはまだ埋蔵金の残りが隠されているのではないかと尋ねて来られる方も増えているとか・・・
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記事をご覧いただきありがとうございました☆
今年の干支は「丙申(ひのえさる)」
動物では“猿”が当てはめられていますね
“申”という字は「樹木の果物が熟して固まっていく様子」を表したもの
専門家によれば、丙申(ひのえさる)は「形がはっきりする」「地が固まる」年なのだそうです
どちらかと言えば何かを始めるというより、これまでの頑張りが形になって評価される
これまで気づかなったことに気がづくとか、あやふやなことにけじめがつくなど、いろんな意味で、「変革の年」とされ何かしらの時代が動くとされているのだとか
皆さんにとっても素晴らしい未来へと変わる年になりますように☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
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