柴犬よしちゃん | きつねのしっぽえむ

柴犬よしちゃん

今日は、最近のお話を書きます。


私の今、住んでいる部屋は、民家の3階部分(屋根裏部屋)です。
2階には、プリンス大学(仮名)の学生たちが住んでいます。
そして1階に、1人暮らしの大家さん(推定年齢65歳)が一匹の犬と一緒に住んでいます。


今日はその大家さんの犬の話です。

大家さんは、全くの偶然だったのですが、指揮者!!です!
某有名大学のプリンス大学でも、指揮棒を振っていたこともあるそうで、
そして、
アメリカの作曲家、チャールズ・アイヴズ(1874~1954)の研究者でもあるらしいです。




大家さんは、仕事柄か、時々、イタリアに行ったり、
ニューヨークに行ったりとかで、家を空けることがあります。
その時に、独りぼっちになってしまう大家さんの犬。


ということで、時々、その犬の世話を頼まれるので、
お散歩に連れて行きます。



Yoshi (推定年齢15歳)
  老犬。 メス。
  犬種 - なんと日本の犬! なので名前も日本の名前。
  「柴犬よりだいぶ大きくて、秋田犬よりちょっと小さい」
  と大家さんが語っていた。
  ”Shiba Dog” ”Akita Dog” と呼んでいました。



yoshi



このよしちゃんは、小さい頃に3人の飼い主を転々として、
最後にこの大家さんのうちに引き取られた、波乱万丈なわんちゃんらしく、
大家さんに引き取られてからは、安泰な生活を送れたようです。



yoshi


アメリカには日本の犬がほとんどいなくて、
柴犬の姿をしたよしちゃんは、アメリカではとにかく珍しい犬のようです。





よしちゃんが、大家さんのもとにやってきた時には、
もうすでに、名前は”よし”とつけられていたそうです。
そして、
日本の犬よしちゃんがどうやってアメリカにやって来たか、という逸話まであるそうです。





アジアから来る大きな貨物船が着く港がこの街にあります。
15年ほど前に、
その大きい船の中に、遠いアジアの国、日本で、
貨物と一緒に乗せられてきた一匹の犬。
なんとその犬は妊娠をしていたらしく、
太平洋を航海している途中で、数匹の赤ちゃんを産んだそうです。
そして、アメリカの港に着いた後、
その子犬たちは、それぞれ、引き取られていきました。
その一匹がよしちゃんというわけでした。





とにかく、柴犬の形をした犬はほとんどアメリカにいないらしく、
とても、とても、珍しい貴重な犬らしいのです!!





私が日本人だと知ると、大家さんが、

「”Yoshi”ってどういう意味なのか!?」

と聞いてきました。



うむ、どういう意味だろう・・・




「”Yoshi”は男の名前だって前に聞いたけど、本当?」

と聞かれ、




うむ・・・・・。どうなのだろうか・・・?
”よしこ”とか、”よしえ”なら女の名前かな?・・・


と考える私・・・。






「ニンテンドーでも”ヨッシー”っているから、
 日本ではきっと、一般的な名前なのかなー!」


と大家さんにそう聞かれ、





えっ!!
”よし”と”ヨッシー”が一緒の名前?!


と考える私・・・・。





そう言われて、うむ、なんと答えたらいいのか。
一応、


「”よし”と”ヨッシー”は、違う発音で・・・」


と言って、違いを発音してみましたが、


大家さんも、マーティン(私の夫)も

「全く違いが分からない!」

とおっしゃっておりました。



(* ̄Oノ ̄*)

アメリカ人にとっては、
”よし”も”ヨッシー”も同じに聞こえるらしいですよ!!
(小さな発見! 驚き!!)





        ☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



そして、散歩を頼まれた日、
この秋田犬より小さくて、柴犬より大きなよしちゃんを連れて、街にくりだしました。




yoshi



家を数歩出たところで、自転車に乗ったスポーツマンのいでたちのおじさんに会いました。


突然、


「あ~!! Yoshiだ!!
 ね、この犬、Yoshiだよね!?」


と言い、にこにこしならが、そのまま自転車で去っていかれました。








そして、路地のあたりに差し掛かったところで、
信号待ちをしている車の窓がしゅーと開き、
運転している南米系のおじさんが、言いました。


「ちょっと! へいへい!
 君の連れている犬は、何の犬種なのかい!!?」



「は、はい。この犬は、ジャパニーズの犬ですが・・・」

と答える私。




すると、

「へー!! かっこいいな! ビューティフルな犬だな~~!!」

と言って、信号が青になったので、去って行かれた。




自動車の中から、窓を開けてまで、聞きたかった犬種!!

            ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ









よったよった、ゆっくり歩いているよしちゃんを見ながら、

「君って、すごいね・・・」

と思いました。






そして、また路地に差し掛かったときに、
6歳くらいの男の子とそのお父さんが歩いていて、


男の子が興奮したように、

「お父さん、見て、見て、
 すっごい、ビューティフルな犬がいるよ!!
 
 ねえねえ、この犬、何犬なの??」


とまた、また、また、聞かれた!!!
       




「ジャパニーズの犬だよ!! うふふ!

            ( ´艸`)

ついでに、
『私はジャパニーズの女の子だよ!!』
 と、言いたくなったりするこの状況!!
 誰も、そのところはどうでもいいってね・・・(汗)






そして、さらに歩くと、突然イケメンのお兄さんが、


「あれ~~!Yoshiじゃないかーー!!
 この犬は、Yoshiですよね~~??」

と話かけてくる!


「は、はい」 と答えると、


そのお兄さんが、


「僕はOOOっていうものです、よろしく。
 Yoshiのことはよく知っているのですよ。
 で、あなた、だれ?」


と聞かれる。




さらに、この犬のすごさに驚き・・・・。
知名度、高いね! 
きみ~~!!!








さらに、歩く。
すると、向こう側の交差点にいた、黒人の女性が遠くから、


「ちょっと、ちょっと待って~~!
 私は、その犬に挨拶をしなければならないのよ~~!!」


と走りよってきた。


「あ~~!Yoshiちゃん、元気~~!!」


なでなで、なでなで。




私が、


「この犬、この街で有名みたいですね」
と言うと、


「そうよ~! この街ではみーんな、Yoshiのことを知っているのよ~~
 
 あ~~、なんてビューティフルな犬なんでしょう~~!!」

と言っていた。




すごい!! 
日本の犬の威力!!!
”ビューティフル”なんだな~~!




よったよった、すったすった歩いている日本の犬、よしちゃんを見ながら、

「あなたって、むちゃくちゃ、すごいスーパーわんちゃんなんだね・・・



「私も、日本人じゃなくて、日本犬に生まれてくるべきだったかな・・・」


とそんな気持ちが思わず湧き上がる・・・・!!(笑)






       ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚




私の夫マーティンも、このよしちゃんのいでたちには、
驚くばかりらしく、

「いつも、ビューティフルな犬だな~~!
 かっこいいな~~!
 こんな犬、一度も見たことがない!!」


と言っています。





国が変われば、本当に違うことだらけですね~!!
柴犬がこんな威力を持っているとは全く、全く、
知りませんでした!!