Japan Timesに真央ちゃんの記事が掲載されていましたので、翻訳しておきます。タイトルのリンク先が原文となっています。

 

真央は方向転換をするかあきらめる時がきた
ジャック・ギャラガー

 

素晴らしいアスリートがあまりにも長く低迷するのを見るほどつらいものはない。

 

スポットライトを浴びていた過去の栄光を取り戻そうともがき、それができないときにはフラストレーションがたまっていく。どんなに大きな成功を収めた人間にとっても屈辱であり、ファンにとっては拷問になる。

 

世界選手権金メダリストに3度も輝いた真央に聞いてみるといい。

 

日曜に大阪で開催された全日本で12位という成績は、10月のスケートカナダで6位に終わった10月にはじまった下降線が続いたことになる。スケートカナダから数週間後に行われたフランス杯では9位であった。

 

そして今回はなみはやドームで悪夢が待っていた。(訳注:前の名称つかってます。今の名前は東和薬品RACTABドーム)

 

日曜にはどれほどひどい結果がでたか見てみよう。

 

最終結果では、4人のジュニアが真央よりも上位に立った。アイスタイム(訳注:the Japan Timesのフィギュアスケート連載記事の名称)の予想通り、レジェンドである真央は若手選手に太刀打ちできなかった。

 

世界ジュニア金メダリストの本田真凜、日本ジュニア・チャンピオンの坂本花織、素晴らしい演技をした白岩優奈と鈴木沙弥は真央の上になっただけでなく、上位9位までに入ったのである。

 

世界選手権代表の選出にあたって、日本スケート連盟は正しい選択をし、宮原知子、樋口新葉、三原舞依を選んだ。

 

では真央は次にどうするべきか。

 

これ以上屈辱にあう前に引退すべきなのか。それとも何か新しいことを試すべきなのか。

新しい手段をとるべきだ。真央は引退する必要などない。必要なのは、方向転換と指導者の変更だ。

 

真央はまだ26で、あと数年はやれるはずだ。

 

簡単に言うと、真央には新たなコーチと新たな環境が必要だ。このことがわからない人間は現実を見ていないことになる。

 

スケーターは始終、コーチを変えている。コーチの変更も仕事の一つなのだ。個人的な問題ではない。

 

真央に起こっていることは、他のスポーツで、チームが停滞期に陥いり、上昇できず、下降線をたどり始めたときによく目にすることなのだ。通常はコーチがチームを離れるか、新しい人材が加わって、皆が先に進む。

 

これこそ真央に起こらなければならないことである。

 

佐藤信夫は強い尊敬を集めているコーチだが、この師弟関係ではもはやよい結果を生み出すことができておらず、実際にこのところはそうなっている。

 

それに膝の故障という言い訳など忘れてしまわなければならない。前にも言った通り、真央が本当に怪我をしているのであれば、そもそもスケートをすべきではない。

 

では、真央は今、何をすべきか。

 

アイス・タイムはブライアン・オーサーに電話すべきだと思う。

 

平昌オリンピックまでわずか13ヶ月だが、真央にはまだ、方向転換する時間がある。だが、真央から行動をおこさないかぎり、何も変わらない。

 

日本だけでトレーニングするという楽な方法はとってはならない。真央は約9年前、2008年1月にラファエル・アルトゥニアンの元を去ってから、短期間でも日本国外で外国人コーチについてトレーニングしていない。

 

真央のように有名で力のある存在になれば、スターを怒らせて自分達の利益を損なうのをおそれて、真実を言うのを恐れる人に取り囲まれてぬるま湯に浸ることが多い。このようなおべっか使いばかりでは、間違いなく悪い結果がでる。

 

「忠言は耳に逆らえども行いに利あり」ということわざが浮かぶ。今の状況にぴったりである。

オーサーはキム・ヨナ、羽生結弦、ハビエル・フェルナンデスといったスケーターと成果をあげてきた。

 

世界選手権優勝者、2度のオリンピック銀メダリストであるカナダ人のオーサーがこのチャンスを逃がすだろうか。

 

逃がすまい。

 

このようなチャレンジこそ、コーチの生きがいなのだ。

 

真央はそろそろ限界だと多くの者は考えているが、オーサーであれば、真央を引き受けるだけでなく、よい影響を与えると私は確信している。正しい態度で新たなアプローチをとれば、平昌の日本代表となる可能性はまだあると心から信じている。

 

問題は、真央が泣きながら引退してしまうのか、それとも長時間、鏡を真剣にながめて、「これは自分にかかっている。自分で変えなければならない」と思うのか、いずれになるかということだ。(訳注:go outは「死ぬ」「(灯りなどが)消える」と解釈しました。要するに、「(不振を嘆きながら)引退する」ということだと思います)

 

スケート界は彼女の答えを待っている。

 

(以下続く。真央ちゃん話題はここまでです。次にはクリケのオーサーとゆづる君の話なります)