◆台本読解 《読力解析術》とは… | SFラジオアニメ ラジオドラマ 音声ドラマ
◆台本読解 《読力解析術》とは…

「台本を読み込む」

これは、暗記するほど読むと言う事では一切ありません。

読み解き方「解析の方法」を指しているのです。

演者が演じる時に台本から知るべきは【どう】やればいいのか?


第1に、掛合い相手との【距離】と【高低差】

これによって声の《大きさ》《張り方》《イントネーション》が変わってきます。


第2に、感情の【深さ】と【大きさ】

キャラ設定にある基本的性格をベースに、そこから派生する感情の方向性。

それは、台本での出来事や場所や相手で微妙に変動するものです。


また「台本」と言いますが、これは「本」ではありません。

お客様をラストに導く為の「設計図」です。

だから台本は、読む物ではなく「視る物」です。

個人的に思う事ですが、台本を手にする者はお客様と同じく頭から視る必要はないでしょう。

ラストを知ってから前を視て、前半シーンがラストにどう影響するのかを理解して演じるのも方法です。


そしてプロの現場では1回限りのテストを行った後、本番に入る事が多い物です。

テストでは、個々が想定してきた「プランニング」のすり合わせを行っているのです。


★プランニング…

台本から読み取った表現方法「演技プラン」の事です。

泣く・笑う・怒る… 全ての表現方法は1つだけではありません。

どんな演技が考えられるだろう…

プロはシーン毎に3つ~4つ程度の「演技プラン」を持って本番に臨みます。

その「演技プラン」のヒントが、台本の中にあるのです。


★演技プラン…

何人もの演者が1回限りのテストで合わせられる。

その為には、各演者の頭の中に同じ方向性の「イメージ(映像化)」が必要です。


・空間はどんな場所か?

・自分のキャラはどの様に存在しているか?

・掛合いの相手は、どの様に存在しているのか?

・それに合った表現(言い方)は、どうなのか?


だからこそ演者全員が同じ「イメージ(映像化)」をしてなければ出来ません。

例えば

・場所は「洞窟」

・自分は「洞窟の入口」

・相手は「洞窟の中で見えない」

・その表現(言い方)は…


一つ問題は、相手との距離です。

近くだが見えないのか?、遠くで見えないのか?

その正解は、台本の「とがき/監督演出/掛合い相手の演じ方」のどれかで決まります。

だから、すり合わせ(テスト)が必要なのです。

少しでもシーンに合った演技をする為に、シーンを「イメージ(映像化)」する必要があるのです。


★「イメージ(映像化)」…

演者がシーンを立体的に想像するという事です。

現場で映像が無い事もあるし、音声ドラマには初めからありません。

でもお客様には、キャラがそこに居る様に感じて貰う必要があります。

少なからず制作サイドは、役者さんにそれを期待します。

だからこそ仮想の空間でも「イメージ(映像化)」して、最も相応しい演技を割り出さなければなりません。


では、どの様に「イメージ(映像化)」するのか?

場の広さ・キャラ間の距離と高低差は、演じ方(喋り方)で表現できます。

台本には映像化(図表のX軸・Y軸・Z軸)を見抜く法則があります。

広さを導く「SEやとがき」、距離を表す「語句」、高さを出すメカ/舞台の設定…

これによって空間を立体化して、自分のキャラを存在させ相手も存在させて会話を成立させるのです。

お客様に情景(場とキャラどうしの位置関係)という立体像が伝わらなければ、感情移入も有り得ません。


★キャラを「そこに」存在させる…

キャラは、その作品の中では生きている人物です。

様々な過去があった上で、そのシーンに存在しているのです。

それを成立させる為には「キャラ設定」が重要です。

キャラの「過去」を含めた表現が必要な時があるのです。


これら全てを「台本を読み込む」という事です。

すなわち台本を解析できない者は、いくら演技(表現)が上手くても「台本通りの演技が出来ない=現場に対応できない者=不要な者」となります。

番組のラジオドラマは当然音声だけです。この「ラジオドラマ」と言う特殊な台本を用いるからこそ、台本の解析方法を伝えているのです。


それではここで!

番組で行う講習「台本読力解析術」についてご紹介をしましょう!


以下の台本は、番組作品『零厳城』の台本です。

以下に書いた文章を読み解くと、実は、各キャラクター7人の大体の配置がわかるんです。

ただし!それには、この台本の他に各キャラクター設定も必要になるのですが・・・

これによって台詞では「強弱・距離感」が要求されるのです。

キャラ設定はここには記載はありませんが、台本を視て出来る限り挑戦してみて下さい!

ポイントは、

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       ↓

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です。

対策室講習では、その「手段・手法」を伝授します!

※別ブログにしました。下アドレスにリンクしています。


http://ameblo.jp/myliiam/entry-10795174452.html