今日は海岸沿いの、津波で流されてしまった住宅跡の整備。
ここは津波危険区域として、もう住宅の再建はできない土地です。
それでも、荒れ地となって雑草が伸び放題になっているのでは忍びないということで、依頼者の方の住宅跡と、周辺の石拾いと草取りをお手伝いしてきました。
「もう住めない土地だから必要ない」とか、そういう問題じゃないんですね。
祖先代々から受け継いできた土地を、流されてしまったとはいえ、そのまま荒れるに任せているのは、
気持ちの面でとてもつらく悲しいことだから。
「意味のないニーズはない」とは、こういうときに思い出されます。
住めないなら住めないなりの活用をしようと、花壇を整備してお花畑にして、あと畑も作ってみるそうです。
津波で海水を被った土地で、どこまで植物が育つのかはまだ未知数ですが…。
でもココが、荒れ果てた住宅跡からキレイに整備されたお花畑になったとしたら、その時にはきっと、ココに住んできた人たちも浮かばれるかもしれないし、今いる人たちも、ようやく気持ちを落ちつけて前を向いていこうと思えるのかもしれません。
地域の人たちの心の復興は、こうした地道な取り組みから、ゆっくりとではあっても着実に進めていくコトができるのだと信じて。