平山夢明好きの子供が育つ児童書①
子供の頃、どんな本を読んでいましたか?本を紹介するこのブログへ来ていただいているということは、皆さまも読書がお好きなのだろうと予想しています。私見ですが、大人になった時の本の好みには、子供の頃にどんな本を読んでいたかが大きく影響してくると思っています。そこで今回は、独断と偏見により、『将来的に平山夢明を好きになる子供が育つ児童書』を紹介していきたいと思います。子供の時って、いきなり怖い本を読んでもトラウマになっちゃいますからね。怖過ぎず、でももっと読んでみたいなと思うような絶妙なバランスが大事になってきます。①『少年探偵団シリーズ』江戸川乱歩文庫版・少年探偵江戸川乱歩(全26巻セット)78,000円Amazon定番ですが、導入としてこちら。小学校の図書館にはだいたい揃っているイメージです。皆さまご存知の名探偵 明智小五郎とその助手を務める小林少年。さらには小林少年率いる少年探偵団が、明智小五郎の宿敵でもある大怪盗、怪人二十面相と様々な攻防を繰り広げる人気シリーズです。怪人二十面相はその名の通りいくつもの顔を持つ変装の天才です。(途中で「怪人四十面相」と改名もします。すぐ元に戻るけど)ただものを盗むだけでなく、様々な怪物に化けたり奇妙な現象を演出したりして世間を騒がせる、いわばエンターテイナーでもあります。私がこの作品を導入としてオススメする理由は2つ。1つめは、怪物が出たり怪奇現象が起こったりして怖いけれど、最後には全て種明かしされるから怖くないためです。幼いうちからあまり怖過ぎる本を読んでしまうと、怖いもの、おどろおどろしいものへの拒否反応が強くなってしまいます。その点このシリーズは、怖い雰囲気を味わわせながらも、読み終わった後に怖さを引きずらせることもないため、「また次も読んでみようかな」と読書へのモチベーションを保つことができると思います。そして2つめ。個人的に1番大切な要素なんですが、「大人向け名作『芋虫』へのハードルが低くなる」というのがあります。芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション2 (角川ホラー文庫)562円Amazon『芋虫』は、戦争で四肢をなくした夫を介護する妻が、抑圧された生活の中で歪んでいった肉欲をやがて爆発させるまでになる物語です。短編ながら非常に濃い内容で、もともとミステリーやホラーが好きでもない限りは読まないような内容だと思います。それを、子供の頃から江戸川乱歩という存在に触れておくことで、この作品に手が伸びやすくなると信じています。…最後に思い出したんですが、平山先生は少年探偵団アンソロジーでも作品を発表していましたね。まだ読んでないなぁ…もう読まれた方いらっしゃいますか?みんなの少年探偵団21,620円Amazon