▼昨晩・・・こんなツィートをしました。
次の稽古でコンパイル通すから!
— 武藤賀洋 (@ysmutoh) 2016年12月14日
▼次の舞台、『デスマーチ -ITサポ戦線、離脱不可-』の世界は、IT業界の話だからといって…軽い気持ちで呟きました。
▼しかしながら、『コンパイル通す』というのはあながち間違っていないな、と感じております。それは何故かというと…
▼そもそも”コンパイル”とは、ITの世界では…コンピュータ上で書かれたプログラミング言語(ソースコード)を分析・解析して、コンピュータが直接実行可能な形式のプログラム(オブジェクトコード)に変換するを言います。
▼このソースコードの中に記述ミスだったり、あってはならない文字が書いてあったりすると、『コンパイル』が通りません。つまり、コンピュータが実行できない状態のままなのです。
▼ぼくたちはお芝居をしていく上で、稽古場内だけで通じる事があったりします。たとえば、『言えていない言葉』があったとしても、テキストを持っていたり、仲間同士、ある程度、癖などを知っていて、認識しているので『通じて』しまいます。
▼しかし、お客様の前ではそうはいきません。お客様はテキストも持っていなければ、ぼくらを知ってはいない人が多いわけですから(もちろん知り合いは、癖などを知っている場合もあるかもしれませんが…)
▼ですので、コンパイルを通す、つまり、お客様に通じる言葉・仕草・表情を構築するに通じているように感じたのです。
▼もちろんシステムを作る上でも・・・コンパイルが通っても、エラーやバグがなくなるわけではありません。システムが動く以上、最低限の下準備が『コンパイルが通ること』です。
▼コンパイルが通った上で、より便利により早く、更にバグやエラーを無くしていく。そして、使って頂く人が使いやすいように且つ、要求仕様を満たすように調律(チューニング)していく。
▼お芝居も同じだと考えました。まずはお客様に通じるしゃべり、動き、表情をつくる。それを繰り返しながら、より美しく、より早く(実際の時間という意味ではなく、時間の経過を感じさせないという意味で)、そしてお客様に心を動かして頂けるように調律していくことが大事だと、改めて強く思いました。